夢幻水滸伝
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第二百四十三話 一つの省だけでなくその十五
「どうしても」
「今の我々でもそうですから」
「まことに四十代になると落ちます」
「それも驚く位」
「そう思うと碧ちゃんの婿さん大変やな」
施は腕を組んでつくづくという口調で述べた。
「一生十代並とか」
「恐ろしいことです」
「それだけのことを求められるとは」
「想像するだけで恐ろしいです」
「そやな、まあそれでも碧ちゃんは来てくれてや」
そうしてというのだ。
「働いてくれるわ」
「そのうえで、ですね」
「上海の黒社会を殲滅してくれますね」
「そうしてくれますね」
「戦術戦略も出来るけどな」
それに加えてというのだ。
「個人の戦闘力も絶大やしな」
「だからですね」
「やってくれますね」
「この度は」
「そや」
まさにというのだ。
「そのことは安心してええ、絶対にな」
「ではですね」
「上海に使者を送り」
「そうしてですね」
「そちらの返事を受けて」
「碧ちゃんに働いてもらうわ」
こう言って上海に使者を送りその返事も待った、使者はすぐに戻って来てそのうえで施にこう答えた。
「上海としても裏社会に困っていまして」
「それを掃討するんやったらやな」
「はい、それでです」
スケルトンの使者は施に答えた。
「是非にとです」
「そうか、朗報やな」
「それを済ませれば上海が我々の勢力になるので」
「それでや」
そのうえでというのだ。
「朗報や、今日今から碧ちゃんが来るさかいな」
「それで、ですね」
「碧ちゃんにことの次第を話してな」
そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「あの方にお話をして」
「そしてな」
「ことを進めますね」
「そうするわ、しかし上海は表社会の勢力も色々あって」
ここでだ、施はこうも言った。
「裏社会とも結託してる勢力があるな」
「ですが市長としてはです」
「裏社会に手を焼いてるか」
「少なくとも市長は裏社会とは関係がないので」
「そっちをどうにかしたいな」
「そうお考えで」
それでというのだ。
「施様の申し出に乗られました」
「そうか、ほなまずは裏社会を潰してな」
「そうしてですか」
「根を潰して根っこに連なってる連中をな」
即ち結託している者達をというのだ。
「裏にある証拠を根拠にな」
「潰しますか」
「悪の根は徹底的に潰す」
「そうしますね」
「一旦潰すと決めたらな」
その時はというのだ。
「そやから碧ちゃんにこれから話す」
「そうしてですね」
「やってもらうわ」
施は笑って話した、そうしてだった。
彼は碧と会うことにした、そしてこの時彼女が来たと報告が入った。
第二百四十三話 完
2022・1・23
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