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夢幻水滸伝

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第二百四十二話 南京に出てその十

「統治の仕組みを整えてや」
「治めていきますか」
「軍もそうしてな」
「そこからですね」
 市長は自分から問うた。
「さらにですね」
「そや、複数の省を治める」
「それだけの仕組みにしますか」
「やがては中国の南半分でな」
「そこから中国全土としますね」
「器に相応しい仕組みや」
 施はここでこの言葉を出した。
「大事なんはな」
「的確に治められる」
「それでや、最初から中国全土を治める仕組みやとな」
「大き過ぎますか」
「江蘇省を治めるにはな」
「だからですか」
「そうするで、兎に角まずは江蘇省や」  
 南京があり自分達がいる省をというのだ。
「統一するで」
「そうしますか」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「治めてく」
「わかりました、それでは」
「そうしてくで」
「治の仕組みも整えて」
「軍もな」
 そちらもというのだ。
「整えるで」
「その様に」 
 こうした話をしてだった。
 施は実際に勢力圏を拡大させつつ治める仕組みも整えていった、その中で使者を送り軍の規模を見せても従わない街や村もあったが。
 施はそうした街や村には自ら出てだった。
 落日弓や如意棒でそうした街や村の城門をその一撃でだった。
 粉々にしてみせた、そのうえで彼等に自ら降る様に言うとだった。
「もう抵抗しても無駄だと」
「確信してな」
「どの街も村も降りますね」
「百聞は一見に如かずや」
 施はある街をそうして降した帰り道空を飛び自分を乗せている白澤に話した。
「例え自分がおって大軍を擁していてもな」
「それをその目で見ないとですね」
「どれだけの勢力かわからんでな」
 それでというのだ。
「降らんが」
「それがご主人様の圧倒的な力を見れば」
「それでもう抵抗しても無駄とわかってな」
「降りますね」
「城門を一撃で壊す武器なんてあったらな」
「街もですから」
「実際最低限の力で壊せる」
 それも全開だ、先程彼は落日弓の威力を最低限にして攻撃を放ちそれだけでその街の正門を粉々にしてみせたのだ。
「それで普通の力を出したら」
「街や村もですね」
「その規模にもよるがな」
「一撃ですね」
「神具にはそれだけの威力がある」
 施は白澤に語った。
「それにや」
「はい、使われる星の方の能力に大きな影響を受けます」
「強ければ強いだけ威力が上がる」
「ですから」
「神星のモンが使うとな」
「まさに戦略兵器ですね」
「それだけの威力になる」 
 白澤にこのことを話した。 
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