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八条学園騒動記

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第六百五十九話 愚かも極まるとその一

                愚かも極まると
 エイミーは空になった自分のコップを上から右手の五本の指で持ちながら酔いが回りきっている顔で話した。
「テロリストもいらないけれど」
「極まった馬鹿もいらないわね」
 ペリーヌが応えた。
「本当に」
「白痴レベルのね」
「人の命や悲しみや苦しみをわからない」
「わかろうともしない」
「そこまで馬鹿だとね」
「本当にいらないわね」
「世の中残念だけれど」
 プリシラも話した。
「生きる価値がない奴もいるってことね」
「いや、権力に反対するならテロで人殺してもいいなら」
 カトリはまた心から思ったことを話した。
「まずあんたが死になさいってね」
「なるわね」
「それならあんたも殺されていいわね」
「そうなるわね」
「というかあんたいらないから」
「この世の中にね」
「生きていても無駄に資源消費するだけよ」
 生きる価値がないどころか有害だというのだ。
「もうね」
「思いやりない人っているけれど」
「ここまでいくとね」
「どうにもならないわね」
「人の命や悲しみがわからないならね」
「というかそういう奴って政府が何かやったら怒るけれど」
「政府って選挙で選ばれてるから」
 連合の常識から話した、民主政治では選挙で政府が交代する。つまり権力も市民が選べるということだ。
「選挙否定してテロをしてる連中を認めるのね」
「言いたいことあれば言えばいいのに」
「それで選挙に出てもいいのにね」
「それをしないで無関係な人狙う連中がいいなら」
「もうね」
「同類と思っていいわね」
「それで自分に何かあったら」
 エイミーはまた言った。
「そうした奴に限ってね」
「助けろって言うのよね」 
 カトリも話した。
「それこそ」
「それも自分だけは」
「そうそう、そうしたこと言う奴ってね」
 カトリは嫌そうに話した。 
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