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夢幻水滸伝

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第二百四十話 退治し迎え入れその十七

「こう言いました」
「そやったか」
「はい、関東の言葉は馴染みがありません」
「どうしてもな」
「私達は」
「関西におるしな」
「日本の」 
 この国のというのだ。
「そうですさかい」
「それはしゃあないな」
「そうですね、まあ兎に角です」
「ロマンスはやな」
「幸せなものに限りますね」
「それも後ろ指刺されんな」 
 そうしたというのだ。
「そうしたものに限るな」
「左様ですね」
「じゃあそうしたことも考えつつ」
 呉はまた言った。
「今はな」
「飲んで食べてですね」
「折角の熊の掌をな」
 献上されたそれをというのだ。
「楽しもうな」
「内臓も」
「そうしような」
「それでは」
 三人でこうした話もしてだった。
 モンスター退治を進めそれが整うと環境この場合は生態系についての政を定めた、そうしたことをしてだった。
 呉は羅達の勢力との戦が避けられなくなると巴と郁に話した。
「ほな中国の北の覇権を賭けてな」
「戦いましょう」
「そうするでし」
 二人も応えた、それも確かな声で。
「ここまできたらでし」
「戦は避けられません」
「ならでし」
「戦の用意に入りましょう」
「そうするで、三人でな」 
 こう言い合ってだった。
 呉は拳を出した、その拳にだった。
 巴と郁もそれぞれ拳を出した、郁は鋏ではなくそちらを出した。そうしてその拳を触れ合わせてそのうえで戦うことを誓った。そこから羅達との戦に入ったのだった。


第二百四十話   完


                   2022・1・1 
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