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夢幻水滸伝

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第二百四十話 退治し迎え入れその十六

「そしてでし」
「退職ですね」
「それにもなったでし」
「職場にいられなくなって」
「親権も失ったでし」
「フルコンボそのものやな」
 ここまで聞いてだ、呉も言った。
「それは」
「全くでしね」
「それでその人今どうしてる」
「再就職してそこでカツカツで慰謝料払いながら生きてるでし」
「自業自得とはいえ無惨やな」
「全くでしね」
「まさに不倫の結末やな」
 呉もこう言った。
「それは」
「そうでしね」
「ほんまに玄宗は止める」
 呉は決めた。
「他の話にするわ」
「そうするでしね」
「不倫でもないハッピーエンドのな」
「それになるでしね」
「そうした話もあるしな」
 幸せな結末のロマンスもというのだ。
「幸田さんと麻友っちみたいなな」
「あのお二人は幼馴染みでしね」
「あっちにおった頃からのな」
 東京葛飾のだ。
「そこからのな」
「そうでしね」
「葛飾やけどな」
「葛飾といえば寅さんですが」
 巴はここでこのシリーズを思い出した、思い出しつつ熊の心臓を食べる。筋肉で歯ごたえがあって美味い。
「そうですが」
「寅さんはいつも振られてるな」
「はい、まさに」
「それであの二人も葛飾やけどな」
「ですがあの通りです」
 まさにというのだ。
「相思相愛です」
「ええことやな」
「まあ寅さんは仕事先で、ですが」
「いつも振られてるな」
「葛飾では何もありません」
 恋愛の話はというのだ。
「親しい人達がいるだけです」
「そやな、あの人は」
「葛飾はお家です」
「親しみのあるな」
「故郷であります」
「それで仕事先でな」
「恋をしてです」
 そうしてというのだ。
「常にです」
「振られてるな」
「それを言ったらあかんと」
「それを言ったらおしめえよ、やったな」
「あちらの方言には慣れていないので」
 それでというのだ。 
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