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夢幻水滸伝

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第二百四十一話 黄河の力でその一

                第二百四十一話  黄河の力で
 羅はそれぞれの勢力の者達の話を聞き終えた、話が終わると彼はしみじみとした口調でこう言った。
「いや、ここまで聞かせてもらってや」
「如何だったでしか」
「やっぱり全員色々あったな」
 こう郁に述べた。
「ほんまにな」
「人生色々で、ですね」
 曹は笑って述べた。
「それはこの世界でも同じであり」
「ここに集うまでにもな」
「各人がです」
「色々なことがあったな」
「やはり」
「そやな、人はそれぞれで人生があってや」
「出会い集うまでもです」
 それまでの間もというのだ。
「何かとあります」
「そやな」
「だからこそ人は大事にしなければならない」
 屈は考える顔で述べた。
「そうなりますね」
「そやな、塵芥やないわ」
「戦場にいても誰もがです」
 それこそというのだ。
「人生があり考えがあり」
「命があってな」
「その場にいます」
「そういうことやな」
「そうですさかい」
 屈は話を続けた。
「そのことを忘れずに」
「政をして戦もそうしてな」
「ことを進めていきましょう」
「そやな」
「群星とはよく言うたもんです」
 莫は考える顔でこう述べた。
「それぞれの人に人生そして過去があり」
「そのうえで出会って集うな」
「そうですね、それで今はですね」
「こうして食ってるが」
 見れば十人でそうしている、中華の円卓を囲んでそのうえで卵や野菜、羊の料理を楽しんでいる。主食は餅と包である。
 羅はその中の餅、小麦粉を練って焼いたものを食べつつ言った。
「美味いな」
「はい、とても」
 莫はまさにと答えた。
「紫禁城のお料理は」
「そやな、料理人がいつも腕によりをかけて作ってくれるさかいな」
 それでというのだ。
「この通りや」
「美味しいですね」
「そや」
 羅は笑顔で答えた。
「実は食材は普通のもんで調味料もな」
「普通のものですね」
「そうやけどな」
 それでもというのだ。
「この通りや」
「料理人の人の腕がええので」
「美味いんや」
 そうだというのだ。
「ほんまにな」
「確かに美味しいです」
 陳は料理の中の青梗菜を食べつつ言った。
「どのお料理も」
「そやな」
「これは幾らでも食べられます」 
 そこまでとだ、朕は羅に話した。
「ほんまに」
「それは何よりや、たらふく食ってな」
「そうしてですね」
「また政をな」
 これをというのだ。 
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