八条学園騒動記
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第六百五十八話 お姫様と悪役令嬢その五
「王様と皇帝じゃ違うからね」
「天皇ってつまり皇帝だからね」
「エウロパって皇帝いないからね」
「いるとすれば」
ペリーヌは強い声で話した。
「ローマ皇帝よ」
「それよね」
「それで西ローマ、東ローマの皇帝で」
「神聖ローマ帝国とかビザンツ帝国よね」
「その流れでね」
「今はエウロパ総統よね」
「あれ共和制だけれどね」
ペリーヌは『あれ』という言葉でエウロパ総統を貶めたがこれもまた連合は普通にあることである、
「それでもね」
「エウロパってローマ帝国だからね」
「そうなのよね」
「ローマ帝国が東西に分裂して」
「一旦神聖ローマ帝国が滅んで」
「ビザンツ帝国もね」
「それでナポレオンも即位して」
神聖ローマ帝国を滅ぼしてから自ら即位している。
「ドイツ帝国やら出来て」
「フランス帝国もあったわね」
「神聖ローマ帝国がオーストリア帝国になって」
「それがオーストリア=ハンガリー帝国になって」
「ビザンツ帝国の後継者がロシア帝国で」
「全部潰れて」
一次大戦が終わると共にそうなっているのだ。
「フランス帝国はその前で」
「そこから欧州に皇帝がいなくなって」
「EUが出来て」
EECからECそれが発展しEUとなったのだ。
「それがエウロパになって」
「EUってそもそもがローマ帝国で」
「エウロパはまさにそれで」
「エウロパ総統ってね」
「ローマ皇帝なのよね」
「それよく言われてるわね」
エイミーもそれはと頷いた。
「あっちでもね」
「そうそう、選挙で選ばれる任期制の皇帝って」
カトリも言う。
「世襲じゃなくてね」
「祭事もないけれど」
「皇帝よね」
「エウロパ総統って」
「けれどエウロパ総統は千年」
その歴史はというのだ。
「日本の皇室は四千年」
「皇紀通りなら」
「というかローマ帝国以前だし」
「カエサルが出るよりもね」
「エチオピアだってそうだし」
「そりゃ言わないわね」
「言っても勝てないから」
それだけの相手だからだというのだ。
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