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八条学園騒動記

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第六百五十八話 お姫様と悪役令嬢その三

「四千年の歴史だから」
「紀元前からあるのね」
「そんなお家だから」
 それだけにというのだ。
「伝統が違うから」
「当然連合よりずっと前だしね」
「もう連合の国でその頃あるのって」
「中国とエチオピア位よね」
「そこまで古いから」
「まあそう言ったらエチオピアも古いわね」
 カトリはこの国の皇室を話に出した。
「あちらも」
「あれでしょ、ソロモン王とシバの女王の間に生まれた人が」
 プリシラは聖書の話から応えた。
「エチオピア皇室のはじまりよね」
「そうらしいわね」
「そう考えたらね」
「エチオピアも古いわね」
「ちょっと断絶していたけれど」
 二十世紀から二十一世紀の間にそうした時期もあったのだ。
「けれどね」
「古いことは古いわよね」
「日本の皇室以前?」
「そうじゃないの?」
「そう思うとあちらも凄いわね」
「その頃からって」
「もうあれね」
 エイミーはかなり酔った目と声で述べた。
「エウロパ貴族が幾らお高く止まっても」
「日本の皇室には勝てないわね」
 カトリもこう言った。
「どうあがいてもね」
「エチオピア皇室にもね」
「歴史も伝統も」
「それで豊かさも」
 これもというのだ。
「絶対に勝てないわ」
「もうチンケなものよね」
「連中が幾らお高く止まっても」
「日本やエチオピアの皇室と比べたら」
 それこそというのだ。
「何でもないわよ」
「まさに塵芥」
「そんなレベルよね」
「王様だってね」
 プリシラも話した。
「エウロパのどんな王様でも」
「日本の皇室には勝てないわよ」
 ペリーヌも述べた。
「絶対に」
「格が違い過ぎて」
「格もそうで」
 それでというのだ。
「豊かさもで」
「資産だってね」
「日本の皇室の資産なんて」
 それこそというのだ。
「もうね」
「献上品だけでも相当で」
「長い歴史の間に凄いものが一杯あって」
「連合でも文化遺産レベルゴロゴロ持ってて」
「物凄いからね」
「お暮らしは質素でも」
 それでもというのだ。 
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