八条学園騒動記
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第六百五十八話 お姫様と悪役令嬢その二
「滅茶苦茶怖い顔なのよ」
「そういえばヒトラーの顔って怖いわね」
プリシラも彼の顔について話した。
「眼光鋭いしね」
「あのお髭なかったら」
プリシラも話した。
「相当怖い顔してるわね」
「チョビ髭がなかったら」
「もうね」
「滅茶苦茶怖かったわ」
「それでエウロパのお姫様は」
エイミーはまた言った。
「性格の悪さが出て」
「人相悪いのよね」
「まさに悪役令嬢」
「そうした顔してるわね」
「それも全員だから」
「ある意味凄いわ」
こうまで言った。
「全員っていうのがね」
「見事よね」
「ある意味ね」
「そして連合のお姫様は」
カトリは彼女達の写真を観て話した。
「もうね」
「そうそう、どなたもね」
「穏やかなお顔で」
「それもにこりとされていて」
三人も応えた。
「上品でね」
「教養もおありで」
「物腰も違うのよ」
「そうでしょ、悪役令嬢なんてね」
それこそとだ、カトリはまた言った。
「めじゃない」
「そんな風よね」
「連合のお姫様って」
「どの国でもね」
「そうなのよね」
「ええ、やっぱりね」
エイミーは笑顔で話した。
「連合って国が出てるわね」
「そうよね」
プリシラもその通りだと答えた。
「豊かでね」
「差別がない」
「それで君主でもね」
「そのお家でもね」
「階級もないから」
「自由の国で」
ただし皇室や王室に自由がないことは連合でも常識だ、日本の皇室になると恐ろしいまでにしがらみが多い。
「その中で暮らしていたら」
「自然と穏やかになられるわよね」
「気品も備わって」
「本物のお姫様になられるのよ」
「その中でも」
ペリーヌは飲みつつ話した。
「やっぱり日本は違うわね」
「あの国は別格でしょ」
エイミーはペリーヌにこう返した。
「だって西暦三桁の頃から存在してるのよ」
「確かに言えるのではね」
「何でも皇紀だと」
これによればというのだ。
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