おぢばにおかえり
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第六十九話 先輩達と会ってもその三十二
「そう簡単にはね」
「昔なおそうと思ったんですが」
「昔って何時のこと?」
「中学一年の入学した時に」
「その時になのね」
「人を嫌いになると徹底的に嫌うなって」
まさにその困った癖性分をというのです。
「自覚したんですが」
「そこでとんでもない暴力教師を見てなのね」
「あと同級生に何人か腐りきったのを見まして」
「所謂不良?」
「いえ、人間の屑です」
不良でなくてというのです。
「そちらです」
「ただ性格が悪いだけなの」
「もう産業廃棄物レベルの」
「それどんなのよ」
産業廃棄物レベルの人なんて聞いたことがありません、というかここでも新一君の全否定が出ています。
「一体」
「そこまで酷いってことで、あと親戚にもで」
「その父方のお祖母さんね」
「それでなおそうと思ったら」
「逆に余計に酷くなったのね」
「そうなんです」
「新一君のお引き寄せはかなり凄いわね」
「運が悪いんじゃないですよね」
「そうした人を見る様に親神様がして下さっているの」
こうお話しました。
「それで新一君がどう思うかよ」
「それでどうするかですね」
「そう、それ次第でね」
それで、です。
「新一君はよくなるから」
「そうなんですね」
「そうした人達を嫌うんじゃなくて」
「鏡にしてですか」
「自分がどうかよ」
「こんな奴には絶対になるかですね」
「きつい言葉だけれどそうなるわ」
その人を睨まないで、です。
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