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おぢばにおかえり

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第六十九話 先輩達と会ってもその三十三

「そうしていってね」
「反面教師ですね」
「そういうことよ、新一君はそこがね」
 どうにもです。
「反面教師にはしているけれど」
「それ以上に嫌い過ぎですね」
「嫌い過ぎだから」
 このことが本当に酷いからです。
「そこは本当に注意してね」
「反面教師ならですね」
「そこで止めて」
 ああはなるまいと思ってです。
「そして嫌いぬかないことよ」
「反面教師で終わることですか」
「新一君の嫌い方は普通じゃないから」
「死体に鞭打つとか坊主憎くければ袈裟まで憎しっていうのは」
「そのまま新一君だけれど」
 今はそのことがわかります。
「それでもね」
「注意してですね」
「そこは変えていってね」
「癖性分をなおす、そしてそれがですね」
「いんねんを切ることにもなるから」
 このことは私が心から思うことです。
「だからね」
「人をあまり嫌わないことですか」
「新一君の場合はね」
「やっていきます」
「その親戚の人にもね」
「嫌い抜かないで、ですね」
「反面教師にする位にしてね」
 多分無視すると思いますがそこは仕方ないと思いました。
「いいわね」
「そうなる様に努力します」
「新一君の場合そのことは物凄い努力が必要ね」
 つくづく思うことでした。
「嫌いな人を嫌い過ぎることは」
「嫌な相手を見て嫌うにしても」
「嫌い過ぎだから」
 もう全否定だからです。 
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