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おぢばにおかえり

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第六十九話 先輩達と会ってもその三十一

「そうするけれどね」
「あの人とはですか」
「絶対にわかるから」
 先輩の素晴らしさがです。
「どれだけいい人か」
「先輩がそう言われるなら信じますけれど」
「新一君はお話しないわよね」
「はい」
 実際にという返事でした。
「やっぱり」
「そういうことは出来ないわね」
「そうした癖性分ですね」
「そこは変えていってね」
「あの人ともですか」
「お話してね、会うと睨むけれど」
 本当に睨むから困りものです。
「そこはね」
「止めることですね」
「そもそも新一君は何もされてないでしょ」
「はい、全然」
「それであそこまで嫌うと」
 それこそと思って言いました。
「自分が直接されたらどうなるのよ」
「もうそれは」
「あんなレベルじゃないのね」
「はい、もう何があっても恨んで」
「覚えていてよね」
「いつも仕返しを企んで」
 実にこの子らしいと聞いて思いました。
「それで延々と」
「一度じゃ終わらないのね」
「はい、そうです」
「自分がされたことでもないのにあれだから」
「そうなります」
「実際にやったわね」
「それで小学校の時先生に怒られました」
 そうしたこともあったというのです。
「実際に」
「それでも癖性分はなおらないから」
 どうしてもです、人の癖性分も本当に難しいです。 
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