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夢幻水滸伝

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第二百三十九話 真の主力での攻撃その二

「頭が一つであるだけでも厄介ですが」
「二つやからな」
「尚更です」
「脅威やな」
「これは戦も同じであり」
「二方向から強い攻撃を同時に浴びせられたらな」
「これは非常に大きなことです」
 こう呉に述べた。
「それでこうしました、この策を受け入れて頂き何よりです」
「いや、ええ策やと思ったからな」
 呉は謙虚に言う巴に笑って返した。
「それでや」
「受け入れて下さいましたか」
「ああ、それで実際に上手くいってるな」
「左様ですね、今のところですが」
「進軍も速いでし」
 郁はそちらの話もした。
「僕ちん達というか星の人が率いるとでし」
「統率が取れていてな」
「進軍速度もでし」
「速いな」
「そうでしね」
「それは星のモンの能力が高くてな」
 呉は郁にその理由を話した。
「軍の指揮能力もそやからや」
「レベルが高くて各ステータスも相当に高いでし」
「そやからな」
 その為にというのだ。
「采配もよおてな」
「軍の速度もでしね」
「かなりのもんになるんや」
「そういうことでしね」
「そや、それでや」
 呉はさらに話した。
「私達が率いている十万は馬や鉄道も使ってるし」
「率いる僕達の能力もあってでしね」
「速いんや、統率も取れてるしな」
 このこともあってというのだ。
「そうなってるんや」
「そうでしね」
「ほなな」
 呉はあらためて話した。
「済南までな」
「このまま進むでしね」
「敵の防衛ラインを突破しながらな」
 そうしつつというのだ、こう話してだった。
 呉は巴そして郁と共に十万の兵を済南にまで進ませた、軍は通常の十万の兵を進ませた場合と比べて倍近い速さで、であった。 
 済南の前に来た、ここで呉は全軍に命じた。
「砲撃や術の攻撃は行わん」
「えっ、城攻めですが」
「それでもですか」
「そうしたものは使わないのですか」
「そうされるのですか」
「そや、私は城の東門を攻めて」 
 そうしてとだ、呉は驚く将兵達に答えた。
「巴は南、郁は西や」
「三方からですか」
「それぞれの門を攻めるのですか」
「そうしますか」
「そのうえで他の門も攻めるが」
 それでもというのだ。
「まずはな」
「その三つの門ですか」
「お三方がそれぞれ攻められますか」
「そうされますか」
「そうする、それぞれの門を術や神具で攻めて」
 そうしてというのだ。
「壊す、そしてや」
「壊した門から城に入る」
「そうして攻めるのですか」
「この度は」
「そうする、敵は攻城戦に備えてる」
 見れば城壁の上に多くの兵達がいる、弓矢や銃を手にしていて塔の上にも多くの兵達が警戒の任にあたっている。砲も多くある。 
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