夢幻水滸伝
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第二百三十八話 済南へその四
「そうなるでし」
「そやからな」
「今はもでしね」
「用意をしてく、私達は今山西省を完全に掌握してや」
呉は今度は今の自分達の勢力の話をした。
「河南省の殆どには」
「山東省の南、青島までを手に入れてるでし」
「人口は一億五千万に至った」
そこまでになったというのだ。
「産業も盛んでインフラも充実してきてる」
「そやからでしね」
「勢力差は圧倒的や」
済南を中心としたその勢力と比べてというのだ。
「三倍の違いがある」
「しかしです」
巴が冷静な顔で言ってきた。
「それで安心は出来ません」
「そやからやな」
「はい、先んずれば人を制すです」
この言葉を出すのだった。
「戦をするならです」
「絶対にでしね」
「万全の状況を整えるのです」
「そして打てる手を全部打って」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「戦うものです」
「だからでしね」
「今戦の用意をしていて」
「使者の人が帰れば」
「その返事が否であるなら」
降ることを断ればというのだ。
「そのまま戦の用意を進めて」
「そしてでしね」
「戦います」
そうするというのだ。
「用意が整えば」
「それで、でしね」
「即座にです」
その時点でというのだ。
「戦を行います」
「そうするでしね」
「その際にです」
戦をはじめればというのだ。
「黄河そして鉄道を使い」
「大軍を一気に動かすな」
「物資を含めて。この二つを使えば」
川と鉄道をというのだ。
「ただ歩かせるよりも遥かにです」
「迅速に動かせられるな」
「大軍を」
「そやからやな」
「はい、十万の兵を呼びそして周辺勢力の備えに置き」
そうしてというのだ。
「五十万の軍勢をです」
「敵に持っていくな」
「敵は二十万ですが」
「その五十万でな」
「迅速に攻めます」
その様にするというのだ。
「大軍を一気に攻めて」
「そうしてでしね」
郁が応えた。
「即座に勝つでしね」
「戦を行うなら」
それならばというのだ。
「迅速に行い」
「迅速に勝つことでしね」
「長期戦は行いません」
決してというのだ。
「そうします」
「そうでしね」
「ですから」
「川と鉄道を使うでしね」
「そうするのです、ではその様にして」
「攻めるでしね」
「その用意を進めていきましょう」
こう言ってであった。
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