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夢幻水滸伝

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第二百三十七話 武の用い方その十一

「せんで」
「やっていこうな」
「その様に」
「団扇がどうとか政の場で言うならでしね」
 郁は日本であった話を蟹の目を顰めさせて話した。
「もうそれは」
「その方があかんわ」
 呉は郁に一言で答えた。
「アホかってなるわ」
「そうでしね」
「団扇を贈っただの受け取っただのな」
「これは倫理観の話ではないでし」
「政敵を攻める口実というかな」
 呉も眉を顰めさせて話した。
「言いがかりや」
「そうでしね」
「そんなんする奴はアホや」
「まさにでし」
「そやからな」
「そういうことを言う奴こそでしね」
「追い出すべきや」
 そうするというのだ。
「若しおったらな」
「そうでしね」
「どうせそんな奴こそ汚職をしてる」 
 そうしたものだというのだ。
「他人にあれこれ言うてな」
「自分自身はでしね」
「そうに決まってるわ」
「実際そうでしね」
 郁も否定しなかった。
「そんな奴こそ」
「調べたら碌でもないことが出て来る」
「それも大量に」
「自分に甘く他人に厳しい」
 そうした性根でというのだ。
「しかも能力もや」
「ないですね」
「他人のことばかり言う奴はそれだけに必死でや」
 それでというのだ。
「自分のことは省みん」
「勝手に偉いとか思っているでし」
「他人の悪いところを見付けて言える自分偉いってや」
 その様にというのだ。
「思っててな」
「それで、でしね」
「その実はや」
「何の努力もしていないでしから」 
「無能や」
 そうした輩だというのだ。
「そうした奴はな」
「用いないでしね」
「速攻でクビや」
 その様にするというのだ。
「害にしかならん」
「そこにいるだけで、でしね」
「無能でしかも人の揚げ足取りばかりとかな」
「まさに害でしね」
「そういう手合いは何処でも一緒や」
 政の場でなくともというのだ。
「ほんま最悪や」
「その通りですね、適材適所を行えば」 
 巴も言ってきた。
「無能な働き者もです」
「有能な働き者になるけどな」
「そうした輩はです」
「どうにもならんわ」
「箸にも棒にもならない」
 ここでこの言葉を出した。
「兎角です」
「何の役にも立たん」
「そうです、例えば大根の葉はです」
 捨てられることもあるこれはというのだ。 
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