夢幻水滸伝
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第二百三十六話 洛陽に出てその四
「そうした匂いを好みますね」
「はい、確かに」
「肉食の獣と言えば肉です」
「モンスターも然りです」
「特に内臓は好きですね」
「そしてすじ肉等も」
「そうした部分を多く煮て」
巴はさらに述べた。
「肉の匂いを漂わせればです」
「相手から来ますね」
「何千もの獣やモンスターが」
「そこを迎え撃ちます」
そうするというのだ。
「守りを徹底的に固め睡眠も摂ったうえで」
「万全の状態にして」
「そうして迎え撃ちますか」
「匂いにつられて来た獣を」
「そうしますか」
「そうです、柵や堀も用意して」
そうした準備もしてというのだ。
「そしてです」
「それはいいですね」
「それなら敵の数もものとはしないですね」
「下手に森に入ってもです」
「地の利は相手にありますし
「数も相手が何倍もいますので」
「それならその様にして」
守りを固めて匂いで誘い出してというのだ。
「戦いましょう、獣やモンスターを誘き寄せる匂い袋も撒いて」
「そうしてですね」
「敵を迎え撃ち」
「そして倒す」
「そうするのですね」
「そうしましょう、では今から準備をしましょう」
巴は傭兵達に話した、傭兵達も彼の言葉に頷いてだった。
その様に備えた、そして夜に実際に肉を煮て匂い袋を撒くと森の中の何千という獣やモンスター達が殺到してきた。
傭兵達は守りを固めたうえで彼等と戦った。巴は主に術で戦い特jに大きな戦力となっていた、そして朝になると。
戦いは終わっていた、倒れているのは獣やモンスターばかりで勝敗は明らかだった。傭兵達はこの大勝利に喜び。
仲間になりたいという獣やモンスター達を迎えた、そのうえで煮ていた肉に味付けをして食べて勝利を祝った。
倒れた獣やモンスター達は弔われ傭兵隊は青島に戻った、隊長は巴に残る様に願ったが彼は微笑んで述べた。
「また戻ってきますので」
「今はですか」
「旅のお金は手に入りましたので」
依頼を果たした報酬は彼にも支払われたのでだ。
「これを用い」
「そうしてですか」
「仲間の方に向かい合流し」
そのうえでというのだ。
「旗揚げをしてです」
「またですか」
「青島に戻ってきますので」
「その時にですか」
「またお会いしましょう」
隊長に笑顔で言ってだった。
巴は傭兵隊を離れ旅に出た、そしてこの辺りで一際強い者の情報を集めてその者がいる方に向かった。
郁秀才は太原に出た、そこで声を聞いてだった。
彼はすぐに街で最も腕のいい占い師の店の場所を傍にいた者に聞いた、それでその占い師の店に行くと。
鳥人の老婆がいた、老婆は彼を見るなり驚きの声をあげた。
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