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夢幻水滸伝

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第二百三十六話 洛陽に出てその一

                第二百三十六話  洛陽に出て
 呉沢勝は目覚めてすぐに頭の中に直接語り掛けてきた声の話を聞いた、そして自分がこの世界でどういった立場なのかをある程度だが理解した。
 そのうえで今自分がいる洛陽を見回してだった。
 彼は警察に行ってそこにいる若い今の自分と同じ龍人の巡査に言った。
「信じられへんわ」
「あの、それ僕もですよ」 
 警官は交番に来て話をした呉に述べた。
「とても」
「そやろな」
「そのステータスを観ないと」
「ステータスが段違いに高いな」
「それを観ないと」
 とてもというのだ。
「信じられません」
「それでわかるか」
「詐欺師や法螺吹きや酔っ払いなら並のレベルやステータスです」
 そうだというのだ。
「ですがその様な神霊レベルでは」
「信じられるか」
「そんなステータスこの目で観たことないですから」
 それでというのだ。
「わかります」
「そうやねんな」
「はい、それでこれからどうされますか」
「さて、どうしようか」
 呉は巡査に腕を組んで考える顔で応えた。
「一体」
「まだお考えではないですか」
「全く何もや」 
 それこそというのだ。
「思いつかん」
「そうですか」
「それで自分にや」
「どうすればいいかですね」
「話を聞きにきた、私はこの世界に来たばかりで何もわからんしな」
「それは大変ですね、ですが僕も」
 巡査は困った顔で述べた。
「一切です」
「考えが湧かんか」
「僕が知ってるのはこの街のことだけです」
「洛陽のか」
「精々その周りで」
 その程度でというのだ。
「本当に」
「一切か」
「湧きません、今この街と周りは治まってますし」
「そうか、ほな市長さんに話してな」
「そうされますか」
「ああ、しかし自分ステータスでわかったか」
 呉は巡査にこのことを話した。
「それで」
「はい、この世界で人を見るにはです」
「ステータスか」
「それが誰でも観られるので」
 それでというのだ。
「わかります、貴方の様なステータスでは」
「只者でないとか」
「一目瞭然なので」
 だからだというのだ。
「わかります」
「それで私の話も聞いても信じられるか」
「そうです、どうかです」
 巡査はここで呉に切実な声で頼んできた。
「この世界を救ってくれませんか」
「それが私そして星のモンの使命やからやな」
「ですから」  
 それ故にというのだ。
「お願い出来ますか」
「そうする」
 呉はこのことを約束した。 
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