夢幻水滸伝
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第二百三十五話 邯鄲からその十五
「このことはでし」
「大丈夫やな」
「そうでし」
まさにというのだ。
「少なくとも民や兵のことは」
「だからな」
それでというのだ。
「私達だけや」
「そうなるでしね」
「幸いな、まあどうなってもな」
「民や兵が無事ならでし」
「ええわ」
それでというのだ。
「ほんまにな」
「そうでしね」
「ほな後片付けが終わったら」
食後のそれがというのだ。
「行こうな」
「わかりました」
「そうするでし」
巴と郁も頷いてだった。
三人は将兵達に一時になるか永遠になるかわからないと思いつつも別れを告げて羅軍の方に向かい本陣に案内された、すると。
羅は自軍の他の星達と共にいてそこで三人を笑顔で迎えて言った。
「これから一緒にやってくれるか」
「処罰は」
「自分等犯罪とかしとらんやろ」
向かい合って座る三人特に声をあげた呉に答えた。
「それに同じ志や」
「この世界を救うっていう」
「そやからな」
「処罰はなく」
「それでや」
そのうえでというのだ。
「これからは仲間としてな」
「共にこの世界を救う」
「そうしてくれるか」
こう言うのだった。
「どないや」
「これ以上はないまでの申し出です」
呉は真顔で答えた。
「ほんまに」
「そう言ってくれるか」
「はい、信じられない位の」
「本当にええのですか」
巴も信じられないという顔だった。
「その条件で」
「むしろ来て欲しい位や」
羅は巴にも笑って答えた。
「こっちにな」
「そうですか」
「自分等三人が入ると中国の北を万全に治められる」
それだけの人材が揃うというのだ。
「そして南とことを構えるにしても」
「戦力になる」
「頼りになるな」
巴にその笑顔のまま答えた。
「そうなるさかいな」
「それで、ですか」
「来て欲しい」
「では僕ちん達は今からでしね」
郁も言った、やはり信じられない顔である。
「民も兵も」
「そや、全部な」
まさにというのだ。
「我の勢力に入る」
「そして他の省と同じ様にでしね」
「治める」
そうするというのだ。
「そうするで」
「そうでしか」
「そして自分等はな」
「中国全体の政に戦にでしね」
「働いてもらうで」
こう告げた。
「ええな」
「わかりました」
呉が棟梁として応えた。
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