夢幻水滸伝
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第二百三十四話 太原攻略の後でその七
「そしてです」
「そのうえでな」
「退いた敵を追撃するつもりでした」
「そやったがな」
「城壁に術の障壁ももうけ」
「砲撃についてもな」
「考慮して」
そうしてというのだ。
「城壁も堅固にしましたが」
「それでもな」
「神具の存在が大きかったです」
星の者のこれがというのだ。
「それが」
「ほんまやな」
「神具の威力はやはり」
「私等が言うのもあれやが」
神具を使う星の者だからだというのだ。
「神具はほんまにや」
「戦略兵器ですね」
「ああ、それでな」
「やられました、また敵の数も」
これもというのだ。
「武装もですが」
「予想以上やったな」
「全て羅さんの采配ですね」
敵の棟梁である彼のというのだ。
「まさに」
「その通りやな、戦略がしっかりしてる」
「我々以上に」
「流石神星だけはあるな」
「その中でも武を司る六将星のお一人です」
「それで強いな」
武即ち軍略に秀でた者の一人だからだというのだ。
「ほんまに」
「そうですね」
「しかしな」
それでもとだ、呉は言った。
「ここでは負けたが」
「それでもですし」
「私達はまだ力がある」
それでというのだ。
「それでな」
「これからもですしね」
「戦うで」
郁にも話した。
「そうするで」
「わかりました、ほなですね」
「太源を退いてな」
「そのうえで、ですし」
「河南省に主力を移動させて」
そうしてというのだ。
「戦うで」
「わかりましたでし」
「そうしましょう、では軍を撤退させましょう」
巴も応えた、そうしてだった。
三人は自分達が率いる軍勢を城の南からだった。
馬に鉄道を使いそうして撤退させていった、その間自ら采配を振るい後詰めも務めた。羅軍の星の者達も来たが。
三人は必死に戦った、呉は蛇矛を振るって残に向かっていき。
果敢に戦い後ろにいる兵達に告げた。
「ここは逃げるんや」
「ですが棟梁だけ残しては」
「それは」
「私も後で行く」
自分を見捨てまいと残ろうとする彼等にこう返した。
「そやからな」
「今はですか」
「退けというのですか」
「そや」
呉の言葉は強かった。
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