| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百三十三話 次の動きへその二

「噂を流す」
「そうしてですか」
「敵の目をそちらにも向けさせてな」
「警戒させてですね」
「兵を向けさせてな」
 そうしてというのだ。
「警戒させる」
「そうしますか」
「敵の力を分散させる」
 羅は強い声で語った。
「それに限る」
「それが戦略ですね」
 莫はまさにと応えた。
「ほんまに」
「敵の力は分けるだけ分ける」
「そうさせますね」
「そして削げたらな」
 その場合のこともだ、羅は話した。
「削げるだけな」
「削げますか」
「我は基本戦って勝つのが好きや」
 羅は自分の考えも述べた。
「そこはやっぱり六将星やからな」
「戦う星の方なので」
「そやからな」
「戦場で戦い勝ってですね」
「決めるのが好きや、しかしな」
 それでもと言うのだった。
「それやと兵が倒れるしな」
「国力も使います」
「武は矛を止めるや」
 こう書くというのだ。
「そして百戦百勝よりもや」
「戦わずして勝つですね」
「それや」
 まさにと言うのだった。
「やっぱりな」
「それが最善ですね」
「民に迷惑かからんし損害も出ん」
「街や村も荒れません」
「それで銭もかからん」
 戦のそれがというのだ。
「あれも馬鹿にならんしな」
「戦費は確かに」
「しかも手間もな」
「かかりませんね」
「戦するとな」
「手間もかなりかかりますね」
「ああ、あの手間を考えると」
 魯は難しい顔で述べた。
「そうそうはな」
「それする位ならですね」
 残も言った、彼も戦よりも政という考えの者である、ギャンブルは好きであるが戦はそうではないのだ。
「むしろ」
「そや、使者を送ってな」
「こちらに迎えますね」
「実際にそうしてるしな」
「その方がええですね」
「多くの街や村加える方がな」
 その方がというのだ。
「ええわ」
「左様ですね」
「そやからな、戦よりもな」
 羅はさらに言った。
「それをせんでな」
「ことを進めたいですね」
「是非な」
 こう言うのだった。
「これからも」
「では南とも」
「出来ればな」
「戦をせんで、ですね」
「併合したい、それでな」
 羅はさらに話した。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧