おぢばにおかえり
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第六十八話 入学式その二十五
「神殿でそんなことするとかおみちの人失格ですよ」
「それ先輩にも直接言うわよね」
「言いますよ、僕は」
「嫌いだと徹底的だからね」
今お話したその癖性分があるからです、この子には。
「そうするわね」
「しないでいられないです」
「全く、だからなのよ」
「南の方に行くんですね」
「そうするわ、というか西の礼拝堂に行く度にそのお話思い出すの」
「はい」
返事ははっきりしたものでした。
「そうなんです」
「先輩も間違えることがあるのよ」
先輩も人間だからです。
「ついね」
「ついで人を傷付けたら駄目ですし神様の前でするなんて」
「駄目っていうのね」
「そうです、学校の校門で待ち伏せして聴こえる様に陰口言うことも」
「それはそうだけれど」
「確かに僕あの人の反省はわかりました」
このことはというのです。
「そうだったと」
「それでも嫌いなままなのね」
「それは変わらないですから」
「西の礼拝堂に行く度に思い出すのね」
「あの人がそうしたことをした場所だって」
「それでまた先輩を嫌いになるのね」
「絶対に許されないことですからね」
この嫌いな相手への反感が凄いです。
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