おぢばにおかえり
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第六十八話 入学式その二十六
「そうします」
「新一君には高井先輩も佐野先輩も紹介出来ないわね」
「あの人のお友達ですね」
「ええ、三人共凄く仲がよくていつも一緒におられるけれど」
「確かそのうちのお一人が振った人ですね」
「そうよ」
佐野先輩だということはあえて言いませんでした、言うとこの子の場合はもうこれ以上はない位に露骨に嫌うからです。
「それで長池先輩がお友達だったから」
「人にあんな振り方してその後の仕打ちをして悪いと思わないのか聞きたいですね」
「聞いてどうするのよ」
「そこからは考えてないですが」
「どうせ絶対に許さないとか言うのよね」
「おみちの人として恥ずかしくないとか」
「そんな人の古傷抉るのは止めなさいね」
心のそれをです。
「何でそう嫌いな相手には残酷なのよ」
「こうした癖性分なんですね、僕は」
「特撮の悪役でも最悪だから」
あの紫の目で両足でキックを放つキャラです。
「それって」
「最悪ですか」
「そうよ、最低最悪のキャラよ」
あんなキャラ近くにいたら絶対に嫌です。
「まさにね」
「そのキャラ誰かわかりましたけれど」
「じゃあこのキャラがどうなったか知ってるわよね」
「凄い結末でしたね」
「ああなってもいいの?」
「いや、変身していた姿にやられるなんて」
新一君は知っていました。
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