夢幻水滸伝
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第二百二十九話 蘭州攻略その七
「敵が接近すればな」
「槍兵ですね」
「槍衾を作ってな」
「馬を止めますね」
「そうする、ええな」
「わかりました」
「そうしてくで」
こう言ってだった、羅は敵が間合いに入るとだった。
銃と術を放たせた、十万もの銃が一斉に火を噴き術が放たれ轟音が戦場を支配した。
その攻撃を受けて西の軍勢の騎兵達は次々と落馬し動かなくなる、だがそれでも曹達は兵を叱咤した。
「このまま進む!」
「突撃を続けますよ!」
「怯んだらあかん!」
それぞれ言って自ら先頭にいる、そのうえで。
敵軍に突撃を続ける、銃や術の攻撃はさらに続くがそれでもだった。
彼等は果敢に突き進む、そうして彼等も攻撃を行うがそれでもだった。
槍に防がれる、そうして。
曹は自分の前に麒麟に乗る羅を見て言った。
「あの人は僕が引き受ける」
「かなりのお強さですが」
曹が乗る彼の神具でもある五色神牛が応えた。
「勝てないかと」
「それでもな」
「星の方には星の方ですね」
「そや、若しここで羅さんを自由にするとな」
「その戦力で攻められるので」
「勝ち目がなくなる」
完全にというのだ。
「そやからな」
「ここはですね」
「僕が引き受ける」
「それでは」
「やるで」
狼牙棍を手に羅に向かい一騎打ちに入る、だがここで金が隣に来た。
「助太刀します」
「そうしてくれるか」
「さもないと羅さんには太刀打ちできへんかと」
「そやな、それではな」
「ここは二人で」
「羅さんの相手をしような」
「それでは僕は軍の指揮を執ります」
莫がこちらをと申し出た。
「そうします」
「ああ、頼むで」
「それではお二人で」
「羅さんを止めてくる」
「わかりました」
こうしてだった。
曹と金は羅に向かった、羅は自分達の前に来た彼等を見て麒麟に話した。
「三人で来ると思ったが」
「お二人ですね」
「ほなな」
「ここはですね」
「二人は我が引き受けて」
「采配はですね」
「残や碧ちゃん達に任せてな」
そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「戦いますね」
「そうする」
こう言うのだった。
「ここは」
「そうしますね」
「そうする、ほなこのままな」
「攻めますね」
「戦ってくで」
こう言ってだった。
羅は曹と金の前に麒麟に乗って出た、そうしてだった。
七蛟鋏から七匹のそれぞれの色の龍を出し術も放った、そのうえで両手に持つ青龍偃月刀を手に向かう。
「!?この術は」
「自分を強くする術ですね」
曹と金は自分達のところに進む羅を見て言った。
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