夢幻水滸伝
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第二百二十八話 寧夏の戦いその六
「今や」
「あれをですね」
「空にあげろ、ええな」
「わかりました」
士官も頷きすぐにだった。
兵達に指示を出した、すると。
「!?」
「何だ!?」
突然の爆発に吹き飛ばされた西の兵達の姿が空から照らされた、そしてそこで羅はさらに指示を出した。
「敵に目掛けて総攻撃や」
「これが切り札ですね」
「そや、これがや」
先程指示を出した士官に答えた。
「切り札や」
「敵が来たその時にですね」
「地雷を敷いておいたやろ」
「敵はその地雷を踏む」
「そや、そうしたら被害が出るだけやない」
敵にというのだ。
「そこにや」
「さらにですね」
「照明弾をあげる、そうしたらな」
「敵の場所がはっきりとわかりますね」
「そうなるからな」
それでというのだ。
「敵は驚きしかも姿が丸見えなところをな」
「攻めるのですね」
「そうするんや」
「それで敵の奇襲を封じますか」
「奇襲は確かに成功すれば大きい」
羅は腕を組んで述べた。
「しかし破られるとな」
「その時はですね」
「倍になって返ってくる」
「今の様に」
「そやからな」
それでというのだ。
「リスクも大きいんや」
「劣勢を覆すことが出来ても」
「そういうことや、そやからな」
羅はさらに言った。
「ここでや」
「総攻撃を浴びせますか」
「銃と術、弓矢にや」
それに加えてというのだ。
「砲撃も使うで」
「そうしてですね」
「勝つで」
「しかしです」
ここで陳が言ってきた。
「地雷を開発してよかったです」
「それな」
「はい、この世界ではです」
「アメリカにはあるけどな」
「まだ中国では」
「実用化されてへんかったな」
「それを開発して」
そうして用いてというのだ。
「よかったです」
「ほんまにそやな」
「踏めばそれで、です」
「爆発が起こってな」
「敵に損害を与え」
「しかも音が鳴ってな」
爆発のそれがというのだ。
「こちらに居場所を教えてくれる」
「これ程ええ兵器はないですね」
「ほんまにな、これと照明弾がな」
「今我々に勝機をもたらしています」
「そや、ほな仕掛けるで」
こう言ってそうしてだった。
羅達の軍勢は彼の指示を受けてそのうえで総攻撃にかかった、彼等は陣を出なかったが自分達の周りにいる軍勢にだった。
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