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夢幻水滸伝

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第二百二十七話 内モンゴルを手に入れその七

「しかし遊びは必要や」
「人は遊ばなあかん」
「それでリラックス出来るし」
「人生の学問にもなるしな」
「金かけん遊びばっかりしてるのう」
 碧が見る限りだ。
「こんな等は」
「そやな」
 羅も同意して頷いた。
「四人で」
「いや、お金ないんで」
「あと無駄遣い嫌いですさかい」
「ギャンブルみたいなことはしません」
「賭けるなら食べものとか飲みものです」
「その辺りが真面目というか」
 若しくはとだ、羅は述べた。
「しっかりしてるな」
「そうじゃのう」
 碧も頷いた。
「四人共」
「ギャンブルで破滅とかアホですやん」
「麻薬でもですけど」
「お酒も飲み過ぎたらあきませんし」
「遊ぶなら細く長くが一番ええです」
「遊びで細く長くか」
 羅はそこに突っ込みを入れた。
「太く短くやないか」
「はい、細く長くです」
「それが私等の考えです」
「生きること全体がそうです」
「やる時はやって遊ぶ、です」
「そこがええな、確かにいい加減で怠けモンやが」 
 それでもとだ、羅は四人の言葉を聞いて述べた。
「根っこはしっかりしてるな」
「大事なものは持ってるんですよね」
 屈も四人を見て羅に述べた。
「色々抜けてますけど」
「そやな、抜けてるとこはあってもな」
 それでもとだ、羅は屈にも話した。
「それでもな」
「大事なものを持ってますと」
「ええわ、そしてそれがな」
「この四人ですね」
「そやから星のモンになったな」
「そうですね」
 四人についてそうした話をした、四人は必要に応じて順番で北京に戻ってそこで内政も行い南にも備えた。そして羅は軍を率いてだった。
 内モンゴルを進んでいった、内モンゴルの街や村はこの地域の南方に多く北の高原や多くある砂漠には人はおらず。
 羅はそうした場所には目をくれずそのままだった。
 街や村に事前に使者を送って降る様に勧めていった、すると。
 降らない街や村はなくむしろ自分達から降る場合が多かった、その為移動距離こそ長いが、であった。
 進撃は順調だった、羅は街や村を攻略せずに賊やモンスターと戦いつつ先に進んでいった。そうしてだった。
 黄河流域の包頭に入った時点でこう言った。
「これで中間点や」
「ほなですね」
 残は羅の言葉を聞いて述べた。
「ここを中間点として」
「そや、物資を集めてな」
「黄河の流れを利用して」
「輸送や補給も行うで」
 その様にしていくというのだ。
「そしてな」
「銀川に向かいますね」
「黄河の流れは大きい」
 羅は強い声で言った。
「穀倉地帯になるだけやない」
「物流にも大きく貢献してくれます」
「それ故に起きた世界でも中国は発展出来た」
 伊達に黄河文明と言われる訳ではない、エジプトはナイルの恵みというがそれは中国も同じであるのだ。 
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