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おぢばにおかえり

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第六十七話 春休みが終わってその四十三

「講習も受けさせてもらって」
「教人になってだね」
「教会長さんの資格もって言っています」
「もう何か」
 そこまでいくと、とです。白石さんは言いました。
「教会の人みたいだね」
「そうですよね」
「普通のお家の人じゃないね」
 私が見てもです。
「そこまでいくと」
「信者さんのお家の子にしては」
「そこまで考える理由は」
 私を見て言いました。
「そういうことだね」
「そういうこと?」
「うん、千里ちゃんにとっていいことだよ」
「またそう言われます?」
「実際にそうだからね」
「いいんですね」
 本当にどう聞いてもわからないことです、それで首を傾げさせました。
「私にとっても」
「凄くね。ただ阿波野君も積極的にね」
「あの子もですか」
「いくといいんだけれどね」
「いつも私に声かけてきますけれど」
 あの子からです。
「というか私から声かけたことないですよ」
「それでもだよ」
「あの子もなんですね」
「積極的にいって欲しいですね」
「そうですか」
「そう思うよ。あと事務所も十時になったら仕事終わるから」
 詰所の消灯は十時です。
「だからね」
「はい、十時になるまでにですね」
「終わる様にしようね」
「わかりました」
「まあ夜に人が来ることは少ないけれどね」
 このことも言われました。
「これから四年宜しくね」
「宜しくお願いします」
 こうお話してでした。 
 私はこの日はお掃除をしてから三階の自分のお部屋に入りました、そこでぐっすりと寝て明日の入学式に挑みました。


第六十七話   完


                  2020・10・7 
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