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おぢばにおかえり

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第六十七話 春休みが終わってその四十二

「本当にね」
「わからないですね」
「おぢばは不思議屋敷というけれど」
 それでもです。
「不思議過ぎるね」
「本当にそうですよね」
「だからそのお引き寄せをね」
 それをというのです。
「大事にしていくんだよ」
「そうしていいものにしていくべきですね」
「そうだよ、千里ちゃんと阿波野君の出会いなんて絶対にお引き寄せだから」
「そうですね、この一年ずっと一緒でしたし」 
 もう何で、っていう位です。
「それで、ですね」
「大事にしていくんだよ、一生のものだから」
「あの子と一生一緒ですと」
 そう思うと、です。
「やれやれですね。先輩としてお仕込みさせてもらっても
「先輩として以外にもね」
「先輩として以外にあります?」
 そう言われてもわかりません。
「一体」
「あるよ」
「そうですか」
「そこをわかったらね」
 それならというのです。
「彼物凄く喜んでくれるよ」
「あの子がですか」
「それを待ち望んでいるしね」
「何をでしょうか、ただ」 
 新一君はです。
「天理大学にも行きたいそうですし」
「そちらでも千里ちゃんの後輩になるんだね」
「そうなりますね」
 若しあの子が天理大学に合格すると、です。
「それも宗教学科に行きたいそうです」
「ああ、そこまで考えているんだ」
「もうおみちのことを勉強して」
 あの子が言うにはです。 
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