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夢幻水滸伝

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第二百二十二話 合流を決意しその四

「給料は払ってる、飯も食わせてる」
「だからですね」
「略奪はするな」
「そして民を傷付けるなですね」
「若し一銭でも盗んだら首を刎ねる」
 容赦なくというのだ。
「ええな」
「承知しています」
「その様なことはしません」
「何があろうとも」
「決して」
 兵達も応えた。
「規律を守り」
「そのうえで戦います」
「そのこと誓って守ります」
「何があろうとも」
「そうした教育もしてきた」
 規律を守るそれもだ、羅は兵達について訓練だけでなくそうしたことを教えることも徹底させてきたのだ。
「ほなな」
「そうした兵ばかりです」
「我等も同じです」
「軍律も厳しいですし」
「ですから」
「そや、ほな規律正しくいくで」
 こう言ってだった。
 羅は兵達に軍律を守らせそのうえで進軍していった、事実彼等は軍律を破ることなく瀋陽に進んでいった。
 そうして瀋陽に入るとすぐに屈と合流したがここで魯は言った。
「これで三人、三人おったら全くちゃう」
「孔明の知恵と言うしな」
「ああ、中国やとな」
 魯は羅に笑って応えた。
「そやからな」
「屈の加入は有り難いな」
「これから頼むわ」
 魯は屈にも声をかけた。
「よろしゅうな」
「僕はあまり」
「いや、この辺りの統治は万全や」
 魯は屈に笑って話した。
「そやからな」
「それで、ですか」
「そや、それでや」
「これからもですか」
「頼むで」
「僕は自信がないですが」
「主観と客観はちゃうやろ」
 魯はこうも言った。
「自分ではそう思っていてもな」
「他の人がどう思ってるか」
「それはちゃう、それでや」
「僕はですか」
「いけてるからな」 
 それでというのだ。
「これからな」
「頑張ってですか」
「政にも戦にもな」
 その両方でというのだ。
「頑張ってもらうで」
「そうですか」
「そもそも自分の神具やが」
 羅はこちらの話をした。
「墨子な」
「あの書ですか」
「どうして戦をせんか書いてあってな」
 そしてというのだ、墨子は非戦を唱えていたがただ唱えるだけでなくそれをどう表現するかというのだ。
「そして技術のことも書いてあってな」
「技術力も上昇させて」
「それが政にも生きるからな」
 だからだというのだ。
「それでな」
「そちらで、ですか」
「頑張るとええですか」
「そや、そやからな」
 それでというのだ。
「これから特に技術のことそして戦わんで済ませる様にな」
「していく為に」
「よろしゅう頼むな」
「はい、それでは」
 屈は目を輝かせて応えた、実際にだった。 
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