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おっちょこちょいのかよちゃん

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178 同じ顔の女

 
前書き
《前回》
 レーニンに身体を提供し、共同体となった杉山は妲己という女に会った。そこで彼女がスケート靴の発注を依頼した事で杉山は藤木は彼女の住処にいると確信した。またかよ子はレーニンの声から杉山は戦争を正義とする世界の人間や赤軍の側に寝返ったと感じてしまう。そして杉山の捜索に動くりえ達に戦争を正義とする世界の人間・ツェサレーヴィチ・コンスタンチンが杯を狙いに襲撃する!! 

 
 イマヌエルがりえ達に加勢する。
「ツェサレーヴィチ・コンスタンチンとか言ったな。貴様は四つ機械を仕込んでいるのが見えるぞ」
「ほう、千里眼か?」
「イマヌエルさん、どういう事っ!?」
「この男は機械を四つ持っている。だからどれを狙おうにも別の機械が守ろうとして結局壊れないのだよ。以前にも複数機械を持っている者がいて、手こずらせる原因となっている。だからさっきの君の雷の精の攻撃では彼の機械は壊れる事がなかった」
「じゃあ、どうするのっ!?」
「不具合を狙うか、纏めて狙えばいい」
「ならば!」
 同行していた阿弖流為と母禮がツェサレーヴィチ・コンスタンチンへと襲い掛かる。
「まとめてかかっても意味があるか!」
 しかし、二人の刀が機械に意図的に不具合を起こし、破壊させた。
「今だ、奴等を倒すのだ!」
「了解!」
「杯の持ち主よ、これを使うが良い」
 ありが召喚した(カムイ)がりえに青色の雲を渡した。その雲からは水が湧き出た。
「ええ!」
 りえが杯に水を向け、杯が水を吸い取る。女性の姿をした水の精霊が出現した。
「私はウンディーネです」
「あいつをやっつけてっ!」
「はい」
 ウンディーネが巨大な渦巻を出す。ツェサレーヴィチ・コンスタンチンとその軍に襲い掛かった。
「ぐほっ、ぐほっ!」
 ツェサレーヴィチ・コンスタンチンは息ができなくなり、苦しむ。そして味方の軍も水圧に巻き込まれて殺められた。
(やられて、たまるか・・・!!)
 コンスタンチンは己の剣で電撃を発動する。ウンディーネにも電撃が浴びせられ、水が消えた。
「ああ・・・!!」
 水から解放されたコンスタンチンは逃げようとする。
「逃がさないわ!」
 鈴音が錫杖から氷を出してコンスタンチンの馬の足を凍らせて動きを封じた。だが、コンスタンチンは今度は炎を発火させて氷を溶かす。
「隙を見せたな!」
 だが、融解している間にシャクシャインが接近してきていた。シャクシャインが出した槍でコンスタンチンは両断させられた。
「おおお!!」
 コンスタンチンは消滅した。
「やった・・・」
「シャクシャイン、見事だ」
「ああ、恩に着る」
 だが、その時、通信機が鳴る。全員通信機を取り出した。
『こちらフローレンス、また「別の敵」が来ています!警戒してください!』
「ええっ!?」
 フローレンスの言う通り、また別の敵が現れた。
「あいつらだ!」
「きゃああ、来ないでええ!!」
 それまで戦いに参加できていなかった冬田が羽根から火炎放射した。しかし、そこの相手もまた機械を持っている為か、防がれた。
「あれは・・・赤軍の人間に、コンキスタドールの者だ!」

 本部の一室。先代の護符、杖、杯の所有者達はフローレンスと共に次の敵がりえ達に接近していることに気付いた。
「やっと倒したばかりなのに、また次の敵が来てるの!?」
「はい。しかも今度は赤軍の人間を出向かせています」
「りえ・・・!!」
 りえの母は娘とその友達が心配になった。

 りえ達はようやくツェサレーヴィチ・コンスタンチンを撃破したと思った所でまた別の敵が近づいて来た事にいい加減にして欲しいと感じていた。
「ツェサレーヴィチ・コンスタンチンと戦っていたのか。結局俺達の前座となったな」
「あんたは赤軍ね。別の二人はこの世界の連中みたいだけど」
 ありは尋ねる。
「アア、俺は山田義昭。この機械の造り手だ」
「あっ、あの人お!」
 冬田は山田を指差した。
「知ってるのっ!?」
「確か高校の文化祭で大野君達と戦った時にいたわあ!」
「おお、てめえは!!」
 エルデナンドはありを見て驚く。
「護符の持ち主じゃねえか!貴様、ここまで先回りしてやがったか!」
「は?」
 ありには何の事かは分からない。
「さっきのテメエにしくじられた恨み、今晴らしてやるぜ!」
 エルデナンドが急に攻撃を始める。ありもタマサイで出した(カムイ)で返り討ちを狙う。先程の五色の雲を操る男女の(カムイ)がまだいたのでその二人の(カムイ)が操る雲を使って迎撃を試みた。赤い雲が投げられる。黄金色(こがねいろ)の壁と白銀色(しろがねいろ)の壁が出現した。
「これは金に銀、これで儲けられる!」
 エルデナンドはその壁をそのまま吸収した。
「な・・・!!」
「煮雪あり、あのエルデナンドやピサロはコンキスタドールの一人、金を手にする為にアメリカ大陸の原住民を虐殺し、侵略した者だ」
「あれが・・・」
「おい、護符の所有者、無駄な抵抗はやめて俺様達に護符を差し出せ!ついでにその杯もな!」
「人違いじゃないのかしら?」
(私を見て護符を出せと言った・・・。つまり、こいつ、さりと会っている・・・!!)
 ありはおそらくこのエルデナンドは護符を持つ妹と勘違いしていると察した。
「あのエルデナンド、どうしてありをさりちゃんと間違えているんだ?さりちゃんと戦った事があったのか?」
 悠一も不思議に思う。
「何呑気に見物してやがる!」
 ピサロと山田義昭が見ていた悠一やりえ達に襲い掛かる。
「させるか!」
 イマヌエルが手を突き出した。りえ達の周りに見えない結界が張られる。山田の金属の手裏剣やピサロの剣の攻撃を防いだ。
「簡単に守れると思うなよ」
「何!?」
 イマヌエルの結界が破られた。
「ええっ!?」
 平和の世界の主の能力(ちから)はそんなに弱いはずはない。りえ達も疑った。みゆきが迎撃にブーメランを投げる。だが、ピサロの剣で簡単に弾き返された。みゆきが自分のブーメランをどてっ腹に受けた。容赦なく山田が放つ金属の手裏剣が襲い掛かる。鈴音が錫杖で氷の壁を作る。だが、容易く破られた。ウンディーネも手裏剣で消滅してしまった。りえは山田の金属の手裏剣を杯で吸収する。そして鋼の精霊を召喚した。鋼の精霊は髭を生やし、長髪で鉾と楯を持つ男性の姿だった。
「我はハーデス」
 ハーデスは山田の金属の手裏剣を楯で全て吸い寄せた。そしてそれをそのままそっくり返す。だが、簡単に弾かれた。その隙にりえはピサロに近づかれた。
「ここで死ね!」
 だが、ハーデスがりえの前に立った。ピサロの剣とハーデスの鉾がぶつかり合う。
「ハーデス、頑張ってっ!」
 りえが己が出した精霊を応援する。だが、簡単に鉾を弾かれ、楯で守ろうとするも、楯もあっけなく両断されてしまった。
「そんな・・・!!」
 そしてハーデスもピサロによって両断されて消滅した。その時、横から光線が出てピサロを襲撃した。ピサロは瞬時に避けた。
「お前ら、例の機械を複数に、しかも大量に持っているな!」
 イマヌエルは山田とピサロを睨みつけた。
「よく知ってんな」
「よくわかる。何しろ私には見え見えだよ」
「なら話は早い!」
「イマヌエル!」
 阿弖流為と母禮、そしてシャクシャインが刀や槍を構える。
「その機械を壊してやるぞ!」
「馬鹿め、簡単に壊れるか!」
「それでいい!」
 三人の気迫、そしてイマヌエルの能力(ちから)が合わさる。その時、悠一がテクンカネが発動させる。一人の男性が現れた。赤茶色の皮膚をしており、杖を持っていた。
「ようやく報復の時が訪れたか」
「き、貴様は・・・!!」
「我が名はアタワルパ。憎きピサロよ、今度は貴様が処刑される番だ!!」
「やれるもんならやってみやがれ!!」
「ピサロ、敵は小細工を大量にしている。気を付けろ!」
 山田が忠告した。
「了解!」
 アタワルパの杖が爆発する。あまりにも眩しく、ピサロは機械を利用して防ごうとした。しかし、ピサロが仕込んでいる機械が全て破壊された。
「アタワルパの能力(ちから)に私とシャクシャイン、阿弖流為、そして母禮の能力(ちから)を流し込ませた。だから、お前の機械は全て破壊されたのだ!」
「何なら!」
 みゆきがブーメランを投げる。
「させるか!」
 山田が妨害を試みる。しかし、りえがまた杯で吸収、ハーデスを再び召喚した事で防がれた。ブーメランから光線が出てピサロの周囲を爆発させる。
「おおお!!」
「ピサロ!!」

 ありとエルデナンドの戦いが続く。エルデナンドの攻撃に対してありは(カムイ)で防御する。
「護符の持ち主、嘘つくんじゃねえ!さっさと護符を渡しやがれ!」
「いつまで寝ぼけてんのかしら?私は護符の持ち主じゃないわよ!」
 ありはバラしてやろうかと考えた。
「護符の持ち主は私の妹よ!アンタ、さては妹と戦った事があるわね!」
「ああ、その姉貴ならぶっとばしがいがあるかもしれんな!」
 エルデナンドが機械で威圧の能力(ちから)を発動させる。
「う・・・」
 ありは能力(ちから)を喰らい失神しそうになった。 
 

 
後書き
次回は・・・
「太陽の子の報復」
 威圧の能力(ちから)をまともに受けてしまったありはエルデナンドの攻撃で金塊にされそうになる。ありは金塊と化するのか、それとも回避するのか。そしてりえ達は山田とピサロから杯を守り抜く事はできるのか・・・!?
  
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