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夢幻水滸伝

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第二百十九話 幻術師の決断その七

「そしてな」
「これだと思えばですか」
「あいつの下に入ってな」
「モンスター達もですね」
「軍に入れて」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「やっていきますか」
「そうしよか」 
 こうも言うのだった。
「ここは」
「そうしますか」
「北京に行ってな」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「会われますか」
「そうしよか」
「いいと思います」
 黒麒麟は主にこう返した。
「それもまた」
「自分もそう思うか」
「はい、そして」
 そのうえでというのだ。
「あの方と共にです」
「世界を救ってくんやな」
「ご主人様は棟梁になられることがですね」
「向いてへんと思ってる」
「リーダー向きでないと」
「気ままやからな」 
 そうした気質だからだというのだ。
「どうしてもな」
「棟梁向きではない」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「ここでも旗揚げせんのや」
「そうですか」
「そして起きた世界でもな」
 そこでもというのだ。
「やっぱりな」
「リーダーにはですか」
「気ままなモンは人の上に立つもんやない」
 魯は確かな声で言った。
「自分の都合で動くからな」
「だからですか」
「しっかりしたモンがなるべきや」
「ではどなたかの下だと」
「ええわ、気ままやが正しいことは聞くしな」
 そう思えばというのだ。
「そやからな」
「だからですね」
「人の下に入るのはな」
「いいですね」
「そうするとな」
「では」
「北京に行くか」
 こう言ってだった。
 彼は実際に黒麒麟やモンスター達を連れて北京に行った、そして。
 街に入るとだ、すぐに驚きの声をあげた。
「凄いな」
「全くですね」
 黒麒麟も驚きの言葉を述べた。
「これは」
「見事なまでに栄えてるわ」
「商業も工業も」
「周りの農業もよかったしな」
「これが羅様の政でしょうか」
「そやな、あいつは六将星の一人やが」 
 それでもとだ、魯は自分が乗っている黒麒麟に話した。 
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