夢幻水滸伝
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第二百十九話 幻術師の決断その八
「政もな」
「お見事ですね」
「星のモンはステータスが高くて特殊技能も多い」
「政治力も然りで政関係の技能も多くお持ちです」
「その中でも神星はな」
「特にそうですね」
「そやから六将星は戦に秀でてるが」
それでもというのだ。
「政の方もや」
「出来ますね」
「政は四智星がええが」
「六将星の方々もで」
「それでや」
「この北京とその周辺はですね」
「見事に治まってる」
黒麒麟に確かな声で話した。
「そういうことや」
「そうですね、では」
「政はええか」
「及第ですね」
「そう言ってええわ、ほなな」
「これよりですね」
「羅のとこに行こうか」
その治めている彼のところにというのだ。
「そしてな」
「お会いしますね」
「そうしよな」
「それでは」
黒麒麟も頷いた、そしてだった。
彼等は羅がいるという紫禁城の方に行った、そして紫禁城の前に来るとすぐに門番の兵達に声をかけられた。
「黒麒麟というと」
「そしてそのお姿は」
「魯舎様ですか」
「天の星の方の」
「ああ、こいつでわかるか」
魯は門番の言葉を受けて黒麒麟を見て言った。
「そやねんな」
「はい、黒麒麟といえばです」
「魯様の神具です」
「そのことは我々も知っています」
「むしろ知らない者が北京の兵でいるか」
「そうやねんな、おいらは有名人やねんな」
魯はこのことを今自覚した。
「そやねんな」
「左様です」
「魯様はかなりの有名人です」
「河北省で多くの善行を積まれていますね」
「多くの民を救っておられますね」
「左様ですね」
「そのことも有名か、しかしな」
ここでだ、魯はさらに言った。
「今回はここに自分達から有名度を聞きに来た訳やない」
「羅様にですね」
「羅様に会われますね」
「その為に来られましたね」
「その為に来たんや」
こう兵達に答えた。
「まさにな」
「左様ですね」
「では案内させて頂きます」
「これよりそうさせて頂きます」
「そしてです」
「羅様とお会いして下さい」
「そうさせてもらうで」
魯は兵達に笑顔で応えた、そしてだった。
紫禁城の中に入れられた、すぐに清代の高官の服を着た鼠人の女が来てそうして紫禁城の中を案内した。ここで。
魯は紫禁城の巨大かつ壮麗な造りを見回しつつ自分の前を進む女の高官に問うた、黒麒麟は姿を消しモンスター達は舎に預けられて今彼は一人である。
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