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夢幻水滸伝

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第二百十八話 北京からその十三

「この国も」
「そうするわ、それとな」
「それと?」
「今はな」 
「はい、モンスター退治ですね」
「それに励んでくで」
「では宜しくお願いします、私もです」 
 麒麟自身もというのだ。
「実はです」
「戦が出来るな」
「空を飛べて蹄で戦えて術も使えます」
 そうした攻撃が可能だというのだ。
「また精神攻撃もです」
「出来るか」
「左様です」
 こう主に話した。
「ですから戦の際は」
「自分の力もやな」
「お使い下さい」
「そうさせてもらうな」 
 羅もこう応えた。
「是非な」
「それでは」
「戦の際の意見も聞きたいしな」
「そちらもですか」
「自分よおもの知ってるし見てるしな」
「だからですか」
「何かとな」
 戦のこともというのだ。
「聞きたい」
「それでは」
「宜しく頼むで」
「及ばずながら」
「あと自分結構畏まってるな」
「主に対しては当然です」
 これが麒麟の返事だった。
「そのことは」
「他のモンにも礼儀正しいけどな」
「礼儀を守っているので」
「そやからか」
「はい、この様な口調で」
 そしてというのだ。
「そのうえで対応もです」
「礼儀正しくしているか」
「麒麟ですから」
「ああ、獣の王者やな」
「そう定められていますので」
「五行でも中央に位置するしな」
「それは麒麟の中でも王であられる方です」
 只の麒麟ではないというのだ。
「その方が中央、黄色そして土用にです」
「位置してるんやな」
「左様です」
 こう羅に話した。
「私はただの神具です」
「その立場の麒麟やな」
「ですが麒麟ですので」
 このことは変わりがないのでというのだ。
「この様に礼節はです」
「持ってるんやな」
「左様です」
「わかったわ、そやな」
「はい、それでは」
「ああ、モンスターをな」
「退治しましょう」
 こう言ってだった。
 麒麟は羅を背中に載せてモンスター達がいる場所に向かった、そして羅は自ら先頭に立って二十万のモンスター達を倒した、その強さはまさに関羽の如しであった。


第二百十八話   完


               2021・7・15 
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