夢幻水滸伝

「ここは」
「そうされますか」
「ではですね」
「ここはですね」
「会って来る」
　羅は席を立った、そしてだった。
　麒麟に乗り魯に会いに行こうとしたがここで市長が彼のところに来て曇った顔でこう言ってきたのだった。
「大変です、北にモンスターの大群が発生しました」
「モンスターか」
「その数およそ二十万」
「二十万、洒落になってへんな」
「我々の兵ではとても相手に出来ません」
「我が出んとやな」
「はい、お願い出来ますか」
　こう羅に言うのだった。
「この度は」
「危急の話や」
　それでとだ、羅は言った。
「すぐに行く」
「そうされますか」
「そしてな」
　そのうえでというのだ。
「すぐに退治する」
「それでは」
「魯と会うのは後や」
　それはというのだ。
「それはな」
「やはりモンスターの方がですね」
「二十万もおったらな」
　それこそという言葉だった。
「どうにもならん」
「民に被害が出ます」８８
「村どころかちょっとした街でもひとたまりもない」
「それでは」
「兵も率いるで」
「どれだけの兵を出されますか」
「一万や」
　これだけだというのだ。
「それだけの兵でな」
「向かわれますか」
「二十万もおったら」
「どうしてもですね」
「我が倒す間にも多くのモンスター達が動いて」
　そうしてというのだ。
「民を襲ったりする」
「だからですね」
「民を守る為にな」
「一万の兵を出されますか」
「それを率いてな」
　そのうえでというのだ。
「ことを収める」
「宜しくお願いします」
「留守は頼んだで」　
　こう言ってだった。
　羅は一万の兵を率いて即座にモンスター退治に出陣した、麒麟は自分の背に乗る彼に対して言ってきた。
「危急ならばですね」
「そや」
　まさにというのだ。
「魯のことは気になるが」
「それでもですね」
「モンスターはすぐに何とかせんとな」
「民が苦しみますね」
「二十万も出るとな」
　それこそというのだ。
「ほんまに民にとって大災厄や」
「だからこそ」
「今は出陣してな」
　そうしてというのだ。
「向かうんや」
「左様ですね」
「そしてな」
「モンスターはですね」
「退治する、あと倒した後で仲間に入りたい奴はな」
　そうしたモンスターはというと。