夢幻水滸伝
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第二百十七話 お好み焼きを食べながらその七
「そやな」
「蛸もな」
「そやな」
「今では大好物や」
シェリルは言いつつさらに食べた。
「たこ焼きもな」
「それは何よりやな、しかし」
ここでトウェインがこんなことを言った。
「たこ焼きといえばいか焼きもあるな」
「それがどないした?」
中里はトウェインのその言葉に応えた。
「一体」
「いや、二つあるやろ」
いか焼きはというのだ。
「関西やと」
「生地に入れて焼くのと姿焼きか」
「両方な」
まさにというのだ。
「あるやろ」
「それ最初わからんかったわ」
リーも言った。
「幸田君達が普通はいか焼きは姿焼きやってな」
「それだけやとやな」
「言ったんで驚いたわ」
「それな、関西やとな」
中里は焼酎をロックで飲みつつ答えた、その横では綾乃が相変わらず日本酒を大ジョッキでごくごくと飲んでいる。
「二つある風になってるからな」
「もうそういうことでやな」
「納得してくれ」
こう言うのだった。
「そういうもんやとな」
「そうなんやな」
「そや、いか焼きはな」
「生地に入れて焼くのとやな」
「姿焼きや」
この二つだというのだ。
「両方楽しめるで」
「このお店は生地に入れて焼く方やな」
羅はたこ焼きを食べてカルピスサワーを飲みつつ言った。
「そうやな」
「そや、粉もののお店やしな」
それでというのだ。
「そやからな」
「やっぱりそやな」
「そっちも食べるか?」
中里は羅に笑って応えた。
「そうするか?」
「それもええな、ほなたこ焼き食べ終わって」
そうしてというのだ。
「その後でな」
「注文するか」
「まだ食べられそうやとな」
それならというのだ。
「そうするか」
「そうか、ほなな」
「今はやな」
「まずはたこ焼きや」
「まあ蛸や烏賊は美味いもんや」
芥川も言った。
「もうそうした認識しかないわ」
「よお巨大烏賊とか巨大蛸とか映画で出るけどな」
施は主にアメリカ映画である設定から話した。
「日本人は怖がらんな」
「何が怖いってな」
芥川はビールを飲みつつ平然と返した。
「そう思うわ」
「やっぱりそうか」
「たこ焼き何人分や」
たこ焼きから話した。
「そう思う位や」
「やっぱりそうか」
「ほんまにな」
「巨大な蛸や烏賊はやな」
「そんなもんは怖ないわ」
全くというのだ。
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