夢幻水滸伝
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第二百十六話 無何有郷その十三
「お米はお米でな」
「麦もですね」
「作ってる、それもや」
「よおさんですね」
「作ってる」
そうしているというのだ。
「それでここはな」
「一大穀倉地帯になっていますね」
「それがこれまで以上にや」
「凄くなりますね」
「そうなってく」
「太平洋を統一したら」
その時にとだ、スーンも言った。
「ここは太平洋でも重要な穀倉地帯の一つになるしな」
「穀倉地帯は多い方がええです」
ブッパースウォングが応えた。
「何といっても」
「地下世界も入れると百億近い人口になるさかいな」
「ただ人口を養うだけやなくて」
「家畜の飼料も必要やろ」
「はい」
まさにというのだ。
「それは」
「そやからな」
「それで、ですね」
「穀倉地帯はあればあるだけな」
「ええですね」
「そや」
まさにというのだ。
「それでこの川の流域もな」
「さらに開発して」
「さらに凄い穀倉地帯になる」
「牧場も増やしてっていってますし」
ハリムはそちらの話をした。
「牛や羊の数も増えてます」
「そやな」
「はい、それでお肉も」
スーンに話した。
「その量がです」
「増えていってるわ」
「豚肉も増えてますよ」
こちらのことはハウオファが言った。
「そして鶏肉も」
「お陰で南洋の民は誰もがいつも満腹で」
ハリムは笑顔で続いた。
「お肉も卵も何時でも食べられる」
「そうなってるからな」
「元からそやったが」
「余計によおなった」
「そやな」
「魚介類の養殖も順調で」
バイテはこちらの話もした。
「尚更」
「食糧生産は順調になってます」
モレイも言った。
「有り難いことに」
「これからも人口は増えていきますし」
「水産も発展させて」
「よおしていきましょう」
「流通も発展させていくで」
リーはこうも言った。
「食糧生産の増加と流通の発展でや」
「食べものには困らへん」
「そういうことですね」
「南洋は海が多いから船を使って」
効果的にというのだ。
「そして陸地には線路を敷き車道も歩道も発展させて」
「流通をよおして」
「多くのものを迅速に届けられる様にしますね」
「特に鉄道や、ただ線路の幅をな」
リーはこちらの話もした。
「太平洋は幸い同じにしてるさかいな」
「そのことが大きいですね」
アユが応えた。
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