夢幻水滸伝
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第二百十六話 無何有郷その十二
「ほんまにな」
「それは何よりやったな」
「環境のことにも配慮する」
「それも政やな」
「そやからな」
それ故にというのだ。
「そうした何もないな」
「場所やとやな」
「実に建築しやすい」
そうだというのだ。
「大きさもよかったしな」
「あの浮島を選んだ」
「そうした、それでやが」
リーはさらに言った。
「完成したらな」
「その時はやな」
「命名式や」
それを行うというのだ。
「それを行うで」
「名前はもう決めてるか」
「既にな」
シェリルに即座に答えた。
「そうしてるわ」
「そうなんやな」
「ああ、あとな」
さらにだ、リーは言った。
「完成してもな」
「それでも内政に専念するな」
「暫くはな」
「そうするな」
「それは変わらん」
内政に専念することはというのだ。
「時が来るまではな」
「わかった、ほなな」
「そうしてくわ」
「内政は大事やな」
シェリルも言った。
「ほんまに」
「それなくして国は成り立たんやろ」
「まさにその通りや」
「しかも東南アジアとオーストラリアは内政をすればするだけや」
「豊かになる」
「そうした場所やからな」
それ故にというのだ。
「尚更や」
「内政に専念するな」
「そうするわ」
こう言うのだった。
「中国もアメリカもそうしてるけどな」
「そして中南米とアフリカも」
「土地は肥えていて水もあって」
そしてというのだ。
「鉱産資源も豊富やしな」
「それでやな」
「内政をすればするだけ豊かになる」
「それやったら内政に専念してもええな」
「そういうことや」
こう言ってそうしてだった。
移動要塞の完成を間近にしつつも内政は続けていきこれからもと話した、そうした中でオーストラリア中央部を流れそこに肥沃な土壌と自然をもたしているグレートビクトリア川流域の開発も進めていっているが。
マーガレットは目の前に広がる水田地帯を見て言った。
「麦よりもやね」
「お米の方がええで」
ズーが応えた。
「よおさん採れる」
「そやからお水が多かったら」
「麦よりもな」
「お米やね」
「それだけ多くの人が食べられる」
多く採れればというのだ。
「そやからや」
「よおさん作って」
「よおさん食べるんや」
「麦も作ってるしな」
それもだ、ロシティーが言ってきた。
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