夢幻水滸伝
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第二百十六話 無何有郷その十一
「おおよそ」
「そやな」
「それに対してアメリカは一九四〇年代や」
「二次大戦の頃やな」
「そのレベルや」
「かなりの開きや」
「そして中国もな」
この国もというのだ。
「アメリカ程やないが」
「かなりのレベルやな」
「大体二十世紀初頭や」
起きた世界で言う中国の技術レベルはというのだ。
「こっちもな」
「かなりやな」
「やっぱり技術の違いがかなりや」
開いているというのだ。
「ほんまにな」
「その技術の差をどう埋めるか」
「それも課題や、ただこれでもな」
リーはシェリルにこうも話した。
「中南米やアフリカ、地下世界や北極上空よりはな」
「技術的には上や」
「それも事実や」
「アメリカや中国には劣って」
「そや、そこからどうするか」
「技術革新を目指していくことやな」
「その通りや、一朝一夕にはことはいかんが」
進まないがというのだ。
「少しずつでもな」
「発展させていくな」
「そうしてく」
「技術のこともやな」
「していくんや」
政策として発展させていくというのだ。
「それも軍だけやなくてな」
「産業でも民生でも」
「そのどれでもや」
国家の全てにおいてというのだ。
「そうしてくで」
「ほなな」
「何度も言うが私達には土台がある」
南洋にはというのだ。
「多くの穀倉地帯とな」
「資源があるな」
「この二つが土台や」
勢力としてのそれになっているというのだ。
「ほなその土台をな」
「活かして」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「国家全体を発展させ」
「技術についても」
「そうしてく、政専門の職業のモンはおらんでも」
それでもというのだ。
「しっかりとな」
「腰を据えてやな」
「ことを進めてくで」
「ほなな」
「もうすぐ完成もする」
リーはこうも言った。
「移動要塞もな」
「それでやな」
「名前をつけるか」
「そうするわ」
まさにというのだ。
「完成の折はな」
「やっぱり名前はつけるか」
「まさか名前なしでもいかんやろ」
「そやな」
「元々の浮島の名前はコロンゴといったが」
「完全に無人で生きものもおらんな」
「お陰で気兼ねなく建築出来た」
生態系等を考慮せずにというのだ。
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