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夢幻水滸伝

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第二百十六話 無何有郷その九

「協調は」
「同盟は結んでるな」
「円卓ですね」
「アーサー王の感じでな」
 円卓の騎士の様にというのだ。
「欧州は星のモン同士は決して争わん誓いをしてる」
「円卓においてですね」
「そうしてるさかいな」
「同盟関係ですね」
「しかし協調までもや」
 そこまでというのだ。
「至ってへん」
「そうですね」
「離れていてな」
「それぞれがあらゆる勢力に囲まれていて」
「その周りをどうするかで必死でな」
 そうした状況でというのだ。
「お互いにやってく以前や」
「今の欧州は」
「そんな複雑な状況や」
「それで、ですね」
「あいつもぼやいてるんや」 
 マロリーもというのだ。
「しかもマロリーは策略とか使わんしな」
「騎士道の方ですね」
「スポーツでは特に厳しいからな」
「騎士道にですか」
「この場合はスポーツマンシップやが」 
 それに厳しいというのだ。
「絶対に守る主義や」
「スポーツマンシップを守ることはええことですが」
 それでもとだ、ハウオファは難しい顔で述べた。
「しかし」
「それでもやな」
「それが政に出ますと」
「策略が下手や」
 マロリー、彼はというのだ。
「アーサー王レベルでな」
「そういえばアーサー王って策略使わないですね」
 コープチッティは自分が知っているアーサー王の物語から述べた。
「それはマーリンの仕事で」
「そのマーリンも途中からいなくなるしな」 
 シェリルがこのことを指摘した。
「そうしたら尚更な」
「策略がなくなっていっていますね」
「周りの騎士も策略使わんしな」
「そやからですね」
「アーサー王は兎に角策略が下手やが」
 もっと言うと使わないというのだ。
「それでな」
「マロリーさんもですね」
「策略が下手や」
 そのアーサー王の様にというのだ。
「戦の采配に武芸は見事やがな」
「そのアーサー王の様に」
「何でもアーサー王が好きらしいしな」
「そういえばあの人の神具エクスカリバーですね」
 このことはカイが指摘した。
「そのままアーサー王のものですね」
「そやな」
「アーサー王に感情移入して」
「それがな」
 まさにというのだ。
「この世界で出てな」
「策略を使われないことに影響してますか」
「そやろな、私達は策略に抵抗がない」
 それを使うことにというのだ。
「一切な」
「そうですね」
「策略も使ってこそや」
 シェリルの言葉は極めて冷静なものだった。 
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