夢幻水滸伝
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第二百十六話 無何有郷その六
「黄河も中国の北全体に支流ありまして」
「あの辺り全体を穀倉地帯にしてるな」
「水運にもなっていて」
「アメリカもやな」
「はい、ミシシッピー河の支流が多くて」
「西にもう一本大河がある」
「コロラド河がかなり長くなっていて」
当然支流も多い」
「それで穀倉地帯がさらにあります」
「中南米もや」
「物凄い川が多いですね」
「そやな」
「この世界は起きた世界とおおよそ同じ地図ですが」
それでもというのだ。
「川がかなり多いです」
「そのお陰で多くの人口も養えてる」
「その分穀倉地帯も多いので」
「その為百億近い人口がおって」
地下世界も含めてのことだ。
「それでもな」
「食べものには困ってへんですね」
「殆どの地域でな」
「アフリカでも」
「アフリカも川が多い」
起きた世界よりもというのだ。
「そやからな」
「あちらもですね」
「多くの人を養えてる」
「しかもですね」
今度はアユが言ってきた。
「アフリカも統一されてますから」
「内乱による飢餓もない」
戦乱で産業が破壊されてというのだ。
「そやからな」
「多くの民が食べられていますね」
「そうなってるわ」
「そのことは有り難いですね」
「政がしっかりしてると」
それでというのだ。
「それだけでな」
「餓えがなくなって」
「人も豊かに暮らせる」
「そうですね」
「それで川が多いと」
リーはこちらの話に戻した。
「やっぱりな」
「その分ですね」
「産業が栄える」
農業だけでなくというのだ。
「水運を使って商業や工業もな」
「発展しますね」
「そやからこの世界ではアフリカにも産業革命が及んでいて」
「豊かですね」
「そうなってる、尚且つアフリカは政向けの職業の星のモンが多いから」
このこともあってというのだ。
「内政はかなりええ、しかも環境にも配慮されてる」
「そちらもええと」
ハリムも言った。
「やっぱり」
「かなりちゃうな」
「はい」
その通りだとだ、ハリムはリーに答えた。
「艦橋が悪いと人も暮らせません」
「そやからな」
「それもええとですね」
「余計にいい、私達も環境には配慮してるけどな」
「どの勢力もそうですね」
「産業革命は確かに人類を発展させた」
このことは事実だというのだ、尚この世界では産業革命と農業革命は彼等が起きた世界よりもさらに並列して進んでいる。
「しかしな」
「それと共にでしたね」
「環境破壊も進めた」
「それまでよりも遥かに」
「そやったな、しかしこっちの世界ではな」
「もうそのこと知ってますから」
ズーが言ってきた。
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