夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百十五話 共同統治その十二
「自然とな」
「そうですね」
「それで瑠璃子さん達は」
アルフィアンは牡蠣フライにウスターソースをかけた、そうしてフォークとナイフで切って食べつつ言った。
「外見も」
「普通やろ」
「起きた世界ではギャルですが」
それでもというのだ。
「それ以外は」
「そやな」
「悪くないです」
その柄はというのだ。
「特に」
「人相や目の光もやな」
「この世界のままです」
「そこからもわかる、この四人は悪人やない」
このことは間違いないというのだ。
「只のいい加減な怠け者や」
「それだけですね」
「筋はええ」
人としてのそれはというのだ。
「そこがええ」
「左様ですね」
「そやから傭兵にも雇ってたし」
「これからもな」
ロシティーも言ってきた、今は日本酒を飲んでいる。
「何かあればやな」
「そうさせてもらう」
「そういうことやな」
「しかし」
リーは話題を変えた、今度の話題はというと。
「これから暫く内政に専念や」
「そうなるな」
ロシティーもその通りだと応えた。
「当面は」
「農業に商業、漁業に交通に教育にと」
「やることが山積みや」
「港を整えて線路も敷く」
スーンは牡蠣のオリーブ炒めを食べながら言った。
「そうしていきたいな」
「これまで以上にな」
「そやな」
「学校もよおさん建てて」
「義務教育も本格的にさせて」
「そしてや」
そうした政策を進めていってというのだ。
「国を豊かにする」
「そうするな」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「その国力を土台として」
「さらに勢力を拡大させていきますね」
ブッパースウォングが言ってきた。
「そうしていきますね」
「そうする、とはいっても中々な」
「勢力拡大はですね」
「難しいのが実情や」
「そうですね」
「中国なんかな」
北のこの勢力の話もした、話しつつ今度は日本酒を飲んでいる。
「もうな」
「あの人口ですから」
ティンが言って来た、言いつつ牡蠣の塩焼きを食べている。
「ほんまに」
「中々な」
「手を出せへんですね」
「中南米は遠いし」
「アメリカも」
「水軍をはるばるとかな」
そうして兵を進めてもというのだ。
「かなりな」
「無理がありますね」
「それはせん、ただな」
「それでもですね」
「実は一つ考えがある」
リーは強い顔になって言った。
ページ上へ戻る