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夢幻水滸伝

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第二百十五話 共同統治その十三

「浮島の一つを改造して軍事基地にして」
「浮島をですか」
「それで移動出来る様にするか」
「浮島一つを全てですか」
「そう考えてる」
「それはまた」
 ティンはリーのその話に驚きを隠せない顔になって述べた。
「スケールが大きいといいますか」
「荒唐無稽ちゃうか」
 スーンは日本酒を飲みつつ言った。
「流石に」
「そう思うか」
「ああ、無理やろ」 
 こう言うのだった。
「この世界でも」
「いや、科学に魔術に錬金術この世界の技術全部を使ったらな」
 どうかとだ、リーはスーンに答えた。
「どうもな」
「出来そうか」
「内政に集中しつつ」
 そうしながらというのだ。
「浮島を改造してな」
「移動要塞にしてか」
「そしてそれを使ってな」
「戦える様にするか」
「そう考えてる」
「そうなんやな」
「これからはな」
 リーの顔は真剣なものだった。
「そしていざという時に攻めることにも使う」
「そうして他の勢力と戦ってか」
「覇権を握る様にする」
 その様にするというのだ。
「そうもな」
「考えてるんやな」
「そや、実際どうも枢軸は持ってる」
 浮島を改造した移動要塞をというのだ。
「そうらしいからな」
「あそこはか」
「まだ公表されてへんが」
 それでもというのだ。
「もう持ってるらしい」
「そのこと調べていきますね」
「そのことは」 
 マーガレットとテレサ、諜報に長けた職業の面子が言ってきた。
「枢軸に工作員を送り」
「必要なら私達が潜入して」
「シーフもそうしたことに長けていますので」
 そのシーフであるアユも言ってきた。
「そうしてええですか」
「今言うとこやった」 
 これがリーの返答だった。
「それを後で正式に会議で話してな」
「決めるか、私も賛成や」
 シェリルも言ってきた、見れば碧と四人組はその話は聞いているが敢えて加わらない。自分達が南洋の者達でないのでこの話に加わるべきでないとわかっているからだ。
「そして造るなら隠さん」
「それを持ってることを見せるな」
「枢軸みたいにシベリアみたいな広くて人がおらんで行くのが難しいとこがあるなら隠せるが」
 それが可能だがというのだ。
「オセアニアはな」
「あそこまで場所がない」
 リーは断言した。
「しかもや」
「人が多い」
「そやからや」
 その為にというのだ。
「それが無理やからな」
「もう隠さん、隠さんなら隠さんでな」
「やり方があるな」
「その存在を喧伝する」
「どれだけ凄いか」
「それを見せるんや」 
 他の勢力にというのだ。
「そうする」
「そういうことやな」
「そや、そしてや」 
 リーはさらに言った。 
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