夢幻水滸伝
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第二百十五話 共同統治その十一
「そういうことでな」
「断わられたらもうそれ以上はか」
「構わんけえ」
こう言うのだった。
「別にな」
「そうなんやな」
「脈がないからな」
そう判断するからだというのだ。
「ええけえ、それでわらわはこの宴が終わったら地下世界に戻る」
「うち等もです」
「日本に戻ります」
「それで次の仕事しますんで」
「これで一先ずお別れですね」
自称最強の四人も言った。
「また会いましょ」
「その時は敵同士かも知れませんけど」
「宜しゅうお願いします」
「お互いフェアで」
「いい加減で怠け者で適当やが」
それでもとだ、リーは四人に応えた述べた。
「悪事は働かんかったからな」
「この四人はそやな」
シェリルも続いた。
「軍でも略奪暴行は絶対に許さんし」
「いじめ、カツアゲ、万引き、そうしたことはせん」
「怠け者でいい加減でも」
「それでもな」
「そやからええ」
「道は間違えてへんからな」
「この娘達起きた世界でもそうなんです」
アユが焼きそばを食べつつ言ってきた。
「こうした感じで」
「いい加減でもやな」
「ちょっと目を離すとさぼりますけど」
シェリルにも応えた。
「人の道は踏み外してません」
「そはええとこやな」
「無神経でもないですし遠慮する時はしますし」
こうした配慮もしていてというのだ。
「それで」
「悪くないんやな」
「はい」
そうだというのだ。
「そやから人気もあります」
「人としての筋を弁えてるからか」
「それで」
「人の筋を踏み外してたら」
その場合はとだ、グレイカスは述べた。
「顔にも出ますね」
「そうそう、人相に出るな」
コープチッティはグレイカスに応えた、共に生牡蠣を食べているが二人はオリーブオイルをかけて塩で味付けしている。
「そんな奴は」
「そやろ」
「この世界でも」
「どんな種族でもな」
「不思議な位に」
「何ていうか」
モレイも言ってきた。
「目の光にも出て」
「それですね、目が濁ります」
カイはモレイにお好み焼きを食べつつ応えた。
「そうなります」
「スケルトンでもわかるのが凄いというか」
モレイは日本酒を飲みつつ自分の種族の話をした。
「世の中わかるもんはわかる」
「滲み出てきますね」
「人相、そして目の光に」
「あと身体の動きや姿勢に」
「チンピラはチンピラの身なりや動きになる」
リーは白ワインを飲みつつ述べた。
「そういうことや」
「そして人相にもですね」
「出るもんや」
モレイにこう答えた。
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