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夢幻水滸伝

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第二百十五話 共同統治その四

「五人で飲んで食ってじゃ」
「そうしてやな」
「ここにおる、ただな」
「向こうが何かしてきたら」
「何時でも参戦するけえ」
 そうするというのだ。
「助けるけえ」
「そうしてくれるか」
「任せるけえ」
 こう言うのだった。
「その時は」
「ほなな」
「それまではじゃ」
 碧は今度は笑顔で言った。
「マトンのステーキにキーウィがたっぷり入ったサラダにのう」
「それにやな」
「オマール海老のカルパッチョにじゃ」
「南洋のフルーツやな」
「それにトロピカルなカクテルにワインじゃ」
 酒の話もした。
「盛大に飲み食いするけえ」
「もう存分に楽しんでや」
「それではのう」
「いやあ、マトンのあの匂いがええですね」
 瑠璃子は笑顔で述べた。
「食欲をそそりますわ」
「あの匂いがあかんって言う人もいますけど」
 紗枝もマトンの匂いの話をした。
「マトンの味を知ったら認識が変わります」
「逆にあの匂いがええですね」
 由香も話に加わった。
「ほんまに」
「ほな何枚もいただいて」
 雅美は食べる量の話をした。
「そこにワインも」
「デザートの時はトロピカルカクテルじゃ」
 碧は酒の話を満面の笑顔で言った。
「そうするけえ」
「私等も会談終わったら飲むか」
 シェリルも述べた。
「その時は」
「そうしますか」
 ダーガーが応えた。
「それで私達もマトンですね」
「そやな、羊はほんまにええわ」
「ほな会談が終わったら」
「盛大に飲むか」 
 こうした話もしつつオセアニアの面々もまた湾の中央に向かった、そして東南アジア艦隊の旗艦シンガポールと会うと。
 お互い接舷して錨を下ろしお互いの甲板の上で向かい合って話に入った、まずは挨拶を交えさせてだった。
 それが終わるとだ、リーが言った。
「戦は引き分けやった」
「完全にな」
 シェリルも応えた。
「そうなったな」
「勝った方が東南アジアとオセアニア、つまり南洋の覇者になる話やったが」
「引き分けになった」
「そやとな」
 それならというのだ。
「もうここはな」
「南洋をどうするか」
「同格ということでどや」
「東南アジアとオセアニアはか」
「引き分けやからな」
 戦はそうなったからだというのだ。
「それやったらな」
「同格か」
「勝った方が上位になる予定やったが」
「ほんまに引き分けやとな」
「もうな」
 そこはというのだ。
「そうなるのが筋やとな」
「リー君は思うか」
「自分はどや」
 シェリルに顔を向けて問うた。 
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