ライブジャスティスシリーズ
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五河サテライト/混沌との邂逅
ジェイク「うおおおお!!」
怒りに任せて壁を殴りつけるジェイク、壁に入ったヒビを見つめ、呆れながらエースキラーはジェイクを咎める。
エースキラー「全く、何枚壁を壊せば気が済むのか?仮にも女二人が裏切っただけではないか?何を怒っている」
ジェイクは眼に殺意を宿し、エースキラーを凝視する。
ジェイク「俺が怒ってんのは奴らがあのライブジャスティス、バーナビー・ブルックス・ジュニアの味方に寝返った事だ。あいつの肩入れをするならあのクソ女も俺が叩き潰す。どちらにせよハナから奴らは俺達の敵だったって訳だ、許せねえ」
エースキラーはジェイクの言葉を聞き、無言でその場を後にした。
エースキラー「恐ろしい物だな、恨みを募らせた人間の性とは……」
その頃
静けさと風の流れるデウス・エクス・マキナの屋上、一人、時計を見つめながらドリップコーヒーを片手に何かを待つ科学者がいた。
科学者「そろそろ頃合いだね」
ニヤリと手に持った謎のカードを上空にかざし、人差し指を下に向けると白いオーロラが現れ、そこから何かを呼び出した。
するとデウス・エクス・マキナインダストリーを謎の怪人たちによって襲撃を受ける。
この事態にデウス・エクス・マキナ保有の精鋭部隊 SSS スペシャル・ソーサリィ・サービスが出撃し、CR-ユニットを纏った魔術師たちによって殲滅されていく。
だが……
隊員1「何だこいつら、実体がないのか?」
隊員2「これじゃあ、まるで……」
怪人部隊との戦闘の中、SSSの前にまるで襟の赤い喪服の様なスーツの男が現れる。
隊員1「お前がボスか!!」
総攻撃を仕掛けるSSSを前に、謎のバックル型ツールを取り出し、腰に巻くと何一つ口を開かなかった男が遂に口を開く。
???「変身……」
ズガガガガガガアアアア!!!!!
男はそれと同時に周囲の物を一瞬にして緑色のエネルギー波で破壊する。
隊員2「お前は、何なんだ!!」
瓦礫の中で立ち尽くすのは黒い体に緑色の発光体が幾つも埋め込まれた異形の存在だった。
???「雑魚は殲滅しておきましたよ、我が主」
隊員1「ああ……あああ……」
隊員たちが目にしたのは、まるで悪魔の様な黒い、悍ましい者だった。
怪人たちはデウス・エクス・マキナの内部に人間を虐殺しながら突き進んでいく。
その怪人の存在を見つけたジェイクが怪人の背後を狙う。
ジェイク「てめえ、ナニモンだアアアア!!」
黒い怪人は見向きもせず、緑色の怪人に指令を出す。
黒い怪人「目障りだ、遊ばせておけ」
???「了解」
怪人は七つの宝石を地面に投げつける、そこに現れたのは……
ジェイク「あ、アルカノイズ!!何故お前が……」
???「やりなさい」
容赦なく襲って来るアルカノイズをバリアによる光線で次々と倒されていく中、ジェイクはその怪人をじっと見つめていた。
ジェイク(こいつの心を俺の能力で読めば、こいつが何者か分かるかも知れねえ)
ジェイクのもう一つの能力である心を読むNEXT能力で敵の正体を探るとジェイクは確信する。
ジェイク(間違いねえ、こいつはシンフォギアの事をを知っていやがるッ!!)
ジェイクの脳裏には裏切ったカリオストロが過り、怒りのままにバリアを展開し、殴りつける。
アルカノイズを倒し尽くした頃にはあの二人はいなくなっていた。
ジェイク「ふざけるな、ウアアアアアアアアアア!!」
ジェイクの絶叫は誰にも届かず、ただ社内に響き渡った。
第3隔離棟の前にやって来た黒い怪人はカプセルに厳重に保管されているレイブラッド星人の遺体とアーマードダークネスのスーツのカプセルを破壊し、中身を取り出す。
???「素晴らしい、これがあなたの追い求めた次元を超える力ですか」
黒い怪人「これさえ手に入れば後はどうでもいい、ずらかるぞ」
二ベルコル「それ、盗んでも使えないんじゃない?」
二人をからかうような口調で二人の前に現れる二ベルコル、左手には菱形に織られた神蝕篇帙・頁(ベルゼバブ・イェレッド)、つまり折り紙で出来たナイフを手に持っている。
だが二ベルコルに対して黒い怪人は背中の拳銃を取り出す。
黒い怪人「そんなもんとっくに知ってるんだよ、だがこいつには悪党なりの使い方ってえモンがあるんだ。小娘如きには到底理解できんだろうがな」
二ベルコルは菱形の頁を指の間に3枚挟む様に取り出し、小太刀の如く、投げつける。
黒い怪人はそれを拳銃で迎撃し、片手に斧を携えて襲って来る。
二ベルコル「どうやら、逃げれそうにないわね」
二ベルコルは頁を何枚も繋ぎ、短刀を形成する。
斧と短刀がぶつかり合い、激しく火花を散らす中、背後から緑色の怪人が間に割って入る。
???「主様、その辺にしては如何でしょう?」
二ベルコル「どういう事?」
バックルを外し、人間に戻るとその男は嬉々として話し始めた。
???「君、名前はなんて言うのかな?」
二ベルコル「あたしは二ベルコル、この世界にいる精霊の贋作だよ♪」
男は精霊という言葉に反応し、質問を続ける。
???「それじゃあ、二ベルコル。君の望みが何でも叶うと言ったら信じるかい?」
二ベルコル「望みかぁ……確かに素敵な事だと思うけど、どうしてそんな事聞くの?」
すると男はあの科学者と同じカードを手に、事を話し始めた。
???「僕はかつて、ある目的の為に聖遺物を研究する科学者でした。だが、ある時、本来死ぬはずだった僕の目の前に主様が現れたのです。主様は望みを対価に私を救ってくれたのです。二ベルコル、精霊の偽物などとほざく君にも望みがあるならば……
どうです?僕たちと手を組みませんか?」
二ベルコルはその言葉にクスクスと笑う。
二ベルコル「面白いねぇ、望みが叶う。私には望みなんて無いと思っていたけどそれでここまでの事が出来るなら、尚更興味深いよ」
黒い怪人「それで、どうするつもりだ?」
二ベルコルは黒い怪人の手を掴み、伝えた。
二ベルコル「あなたの仲間になる、そして私の望みは人間の望みが叶ったその先をもっと見たい、ダメ?」
黒い怪人は大型の角を撫で、二ベルコルの肩を寄せる。
黒い怪人「テメェは特別待遇だ、感謝しろよ」
そしてデウス・エクス・マキナの本社に禍々しいオーケストラのコールと共に、謎のビークルに乗って怪人たちは消えていった。
社長室
カタカタカタカタカタカタ
一人黙々とPCに触れるアイザック、彼の元に一本の通信が届く。
アイザック「エレンか、何やら騒がしそうだったが何かあったのかい?」
エレン「すみません、社長には見てもらいたい物が」
エレンは社内の映像をアイザックに公開する。
アイザック「これは何があったのかな?」
エレンはアイザックに起きた事を告げる。
エレン「先ほど、このビルの13階に襲撃者がやってきました」
アイザック「ライブジャスティスかな?」
エレン「いえ、怪人です」
アイザックは首を傾げる。
アイザック「不自然だ、何故怪人が我々を襲いながらもこの場にいない、少なくとも我々の配下の離反であるのなら即座に埋め込まれた廃棄プロセスが実行されるはずだ」
エレンはその理由に一つの予測を立てた。
エレン「恐らくは、第2の異次元生命体。そして奴らの目的はアーマードダークネスでした。そして現場に残された痕跡は……」
現場に残された砂を見つめ、アイザックはまるで何かを予感する様に笑った。
アイザック「詳しく話を聞かせてもらおうか?四天王をここに招集したまえ」
そう伝えるとアイザックはギガバトルナイザーを手にするのだった。
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