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ライブジャスティスシリーズ

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五河サテライト/黒き王の力

第3隔離棟のカードキーを入手したイースナとカリオストロは踏み込んだその場所に唖然とする。

並べられた謎のケース、複数のタッチパネル式のコンピューター、そしてカプセルに保管されている二つのスーツ。

イースナ「これは、一体何の施設だ?まるで墓地のようだ」
カリオストロ「そのセリフ、ある意味的を射た表現ね」

カリオストロは並べられたケースの一つを開ける、そのケースには悍ましい物が保管されていた。

イースナ「うっ!!!!!」
メガ・ネ「ヒイイイイィィィィィ!!」

ケースに保管されていたのは全身が青く腐敗し、脳が肥大化して人間の原型を留めていない15歳の子供だった。

カリオストロ「これがレイオニクスの遺伝子を取り込んだ人間の末路よ」

カリオストロはこの非道な行いに何故気付けなかったと歯を軋ませる。

イースナ「カリオストロ、これを見ろ」

イースナは指を指す方向には2つのカプセルが並んでおり、その名前に二人は驚愕する。

カリオストロ「レイオニクス兵器、ウルトラマンスーツ verベリアルッ!!」
イースナ「まさか、レイオニクス専用のウルトラマンスーツ!!」
メガ・ネ「まさか、デウス・エクス・マキナが独自にこんなものを作ってたんか……」

そしてもう一体のスーツには、タイプオリジンの表記と共にまるで侍の甲冑の様な黒いスーツが置かれていた。

カリオストロ「レイオニクススーツ アーマードダークネス。恐らくこれがレイオニクス兵器のオリジナル……」

カリオストロはタブレットを開き、コンピューターに接続するとハッキングを開始する。

イースナ「まさか、データを持ち逃げするつもりであろうな」
カリオストロ「寧ろ、これであーしの推測は全部正しかった事になる」

カリオストロはハッキングを終えるとイースナに伝える。

カリオストロ「機密データを盗んだ以上、ここには長く居られない」
メガ・ネ「逃げるんか?」
イースナ「当たり前だろう、これ以上は……」


アイザック「レイオニクスの真実に満足いただけたかな?」

3人「!!!!!」

その近くに居たのはギガバトルナイザーと神蝕篇帙(ベルゼバブ)手にしたアイザックだった。

カリオストロ「どうやら気付いてたみたいね」
アイザック「ネズミがいるのは別に構わないさ、少なくともこの会社ではありふれた事だからね」
カリオストロ「レイオニクスの実験に人間を使っていないというのは嘘だったの?」
アイザック「別に、使ってないなんて一言も言ってないじゃないか?貴重なデータを取るには仕方なかった、だが実験の過程で二ベルコルを使っていた事は事実だよ」
イースナ「二ベルコル?」

イースナは首を傾げるとアイザックは神蝕篇帙を開き、無数の黒い煙と共に二ベルコルを召喚する。

アイザック「紹介しよう、私の娘、二ベルコルだ」

二ベルコル「初めまして、私は一にして全、全にして一つ」

6体の二ベルコルが3人を包囲するとアイザックは説明を続ける。

アイザック「彼女たちはこの神蝕篇帙から生み出した贋作精霊、命を持たずこの力さえあればいくらでも召喚できる」
二ベルコル1「でも、あたしもそれなりに生の実感が無い訳じゃないけどね」
二ベルコル2「殺されるのは怖いけど、皆あたしと同じだから」

クスクスと笑いながら無邪気に話す二ベルコルの横でイースナはグラスギアに触れる。

カリオストロ「聞いててぶっちゃけありえない、こんな計画の為に、穢れ無き子供たちの命を奪うなんて」
アイザック「確かに人間の命は尊いものかもしれない、だがそれ故にその命は絶望に染まる時こそ、最も人間性が美しく見えると思わないかい?」
カリオストロ「許さないッ!!」

等々怒りが頂点に達したカリオストロは胸元から指環型のスペルキャスターを取り出し、指に嵌める

その時……

イースナ「カリオストロ、伏せろ!!」

その発言と同時にカリオストロの腕を掴み、地面に伏せる。

メガ・ネ「フルバーストオオオオ!!」

メガ・ネが戦闘機形態(メガネウィンガー)に変形し、周囲に弾丸を撃ちまくる。

イースナとカリオストロはその間にビルのガラスを突き破り、上空から落ちていく。

イースナ「メガ・ネ、今だ!!」

戦闘機形態のメガ・ネが二人を受け止める。

イースナ「助かった」
メガ・ネ「イースナちゃんがわざわざグラスギアで指令を送ってくれたんやからイースナちゃんの手柄や」
カリオストロ「でも、アイザックはどうするの?」
イースナ「我々の手に負える相手ではない、とりあえず、これからどうするのじゃ?」

カリオストロは意を決して答えた。

カリオストロ「ライブジャスティスにレイオニクスのデータを全て横流しする」
イースナ「奴らに協力するのか?」

カリオストロ「奴らに、一泡吹かせてやるの」



二ベルコル1「あーあ、逃げられちゃった。遊んでくれても良かったのに」
二ベルコル2「お父様、追いかけますか?」
アイザック「いや、その必要はない、折角の鬼ごっこだ、少し楽しむとしよう」



そして映画館周辺のエリアでは、ライブジャスティスがシェルター防衛の為に交戦していた。

エース「うおりゃああああ!!」

バーチカルギロチンでアルティロイドを真っ二つにしていく、その背後でサイクロンが刀の二刀流でアルカノイズを切り伏せた。

サイクロン「ブルー殿」
テイルブルー「まかせなさあああい!!」

ウェイブランスを振り回し、アルティロイドを水の竜巻で上空に飛ばす。

ウルトラマン「くらええええ!!」
ゼロ「うおおおおお!!」

スペシウム光線とワイドゼロショットが怪人軍団を薙ぎ払う。

耶倶矢「行くよ、夕弦」
夕弦「了承、対象を駆逐します」

中型のノイズを夕弦の縛める者(エル・ナハシュ)が何層にも縛り付け、映画館の看板に縛り上げる。

身動きが取れなくなったノイズを映画館の屋上から飛び降り、穿つ者(エル・レエム)で頭部に突き刺す。だが中型のノイズには決定打にならない。

耶俱矢「これでもダメか!!」

するとゼロは霊結晶(セフィラ)を身体に埋め込み、ストロングコロナへと姿を変える。

ゼロ「灼爛殲鬼(カマエル)

巨大な斧を召喚し、全身を燃え上がらせながら中型のノイズに飛び上がり、胴体を真っ二つに切り伏せた。

敵を殲滅したその時

上空からイースナたちが現れ、ライブジャスティスと対峙する。

ウルトラマン「お前たちはデウス・エクス・マキナの幹部!!」

ゼロは危険と判断し、戦闘態勢に入る。

カリオストロ「どうやら戦いは避けられないみたいね」

カリオストロはファウストローブを身に纏い、ゼロと拳をぶつけ合う。

ゼロ「これが錬金術師の力か、響から聞いていたがここまで強いとは……」
カリオストロ「あなたのその力も、敵に回したくない力ね」

壮絶な殴り合いの最中、それを止めたのは……

イースナ「やめろ、妾たちは争いに来た訳じゃない」

イースナの声にライブジャスティスは驚く。

エース「争うつもりは無い?」
カリオストロ「ええ、あーしたちは離反者よ」
ウルトラマン「じゃあ、って事は裏切者?」

ゼロはそれを聞くと霊結晶を外し、ゼロスーツの変身を解除する。

士道「皆も変身を解いてくれ」

戦闘態勢を解除し士道は3人に聞く。

士道「デウス・エクス・マキナを裏切って、一体何があったんだ?」

イースナ「口では複雑すぎて説明が難しいが……」
カリオストロ「レイオニクスにまつわる重要なデータを盗んできた、信じてくれるならあなたたちの力になれるかもしれない」

士道は琴里に連絡を取ると手を差し伸べて答えた。

士道「こっちも出来る限り情報が欲しい、ライブジャスティス本部に案内しよう」

カリオストロは士道の手を取り、仲間たちと共にフラクシナスに帰還していった。 
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