夢幻水滸伝
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第二百十四話 カーペンタリア湾海戦その九
「とことんじゃ」
「戦い続けますね」
「そしてじゃ」
そのうえでというのだ。
「戦うんじゃ」
「そうしますね」
「夜になるまでな」
その時までというのだ。
「ええのう」
「わかりました、それでは」
「このまま戦うけえ、戦艦を前に出す」
采配の話もした。
「そしてじゃ」
「艦隊全体の盾にして」
「その強力な主砲でじゃ」
「攻撃しますね」
「そうする、そして星のモンもな」
「ご主人もですね」
「前に出てじゃ」
そうしてというのだ。
「攻撃するんじゃ」
「わかりました、それじゃあ」
「戦っていくんじゃ」
こう言ってだった。
碧は戦艦と星の者を前に出して強力な攻撃そして防御にも出た、すると東南アジア軍もそれに対してたった。
戦艦と星の者を前面に出した、そのうえで。
両軍は戦っていった、そうしてだった。
夕暮れになりそれが深くなり夜になろうとすると自然と戦は終わった。一騎打ちを行っていたリーとシェリルもだ。
双方無言で退いた、リーは艦隊を湾の東側の潮流が弱い場所に集結させてそのうえで艦隊の状況を見て言った。
「結構以上にな」
「損害が出てるな」
「ああ、予想を越えてる」
ロシティーに答えた。
「もうな」
「これ以上の戦闘は無理やな」
ロシティーは苦い顔で言った。
「どうもな、ただな」
「それはやな」
「おろらく敵もや」
彼等もというのだ。
「もうな」
「今日の戦でやな」
「こっちもかなりの損害を出したが」
それでもというのだ。
「かなりやったからな」
「それでやな」
「もうや」
「戦えんか」
「損害は確実に与えた」
スーンも言ってきた。
「こちらと同じ位のな」
「数でのことやないな」
「割合や」
艦隊でのそれだというのだ。
「それでや」
「かなりの損害を与えたな」
「そうしたったからな」
それ故にというのだ。
「もうな」
「明日は戦えんな、あちらは」
「間違いなくな、ただそれはな」
戦闘が可能な状態ではないということはというのだ。リーはスーンに対して苦い顔になってそのうえで話した。
「残念やが」
「我が軍もやな」
「正面から激しくずっと撃ち合ったんや」
「全力でな」
「そうしたさかいな」
それでというのだ。
「もうな」
「限界ですね、後出来ることは」
アルフィアンも言ってきた。
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