夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百十四話 カーペンタリア湾海戦その二
「ドラゴン達は」
「そや、私が主やけどな」
「それでもですね」
「皆友達や」
ドラゴン達はというのだ。
「奴隷でも下僕でもないで」
「そうなのですね」
「人もドラゴンも自然の中にある」
アボリジニーのこの考えも口にした。
「それでその中で巡り合って一緒におって心も通い合わせることが出来て会話も出来る」
「それやとですね」
「友達や」
そうなるというのだ。
「全員な」
「そしてその友達もですね」
「皆出てもらってな」
そうしてというのだ。
「リー君と戦う」
「そうしますか」
「彼は強いが」
それでもというのだ。
「私も強い、実力は互角や」
「そうじゃのう」
今度は碧が言ってきた、相変わらず明るい調子である。
「こんなとリー君は互角じゃ」
「そやな」
「そうじゃ、互角同士なら」
碧は腕を組み笑って言った、同じホビット族であるが背は碧の方が低い。小柄なホビットでも身長差があるのだ。
「運とじゃ」
「知恵やな」
「その二つがある方が勝つけえ」
「運は兎も角な」
「知恵はあるのう」
「それはな」
シェリルは碧に答えた。
「自信がある」
「その知恵を使ってじゃ」
「勝つことやな」
「そうじゃ、ただしリー君も知恵者じゃけえ」
碧はこのことも話に出した。
「そやからじゃ」
「そのことも気をつけて」
「それでじゃ」
そのうえでというのだ。
「勝つんじゃ」
「ほなな」
「わしもおるけえ、そして」
碧はさらに言った。
「あの四人もじゃ」
「あの四人な」
シェリルは碧に言われて述べた。
「色々いい加減で適当で怠け者でもな」
「それでもじゃ」
「やる時はやってくれるしな」
「それでじゃ」
「あの四人も頼ってええな」
「そうじゃけえ」
こうシェリルに話した。
「劣勢は充分覆せる」
「そやな」
「ほな全力で戦うんじゃ」
「わかったわ、ほなまずは敵を入れるんや」
シェリルは碧とも話してそうしてだった。
まずは東南アジア軍の艦隊が湾に入るのを待った、そして実際に東南アジア軍の艦隊は湾に堂々と入って来た。
その艦隊を見てだ、シェリルは言った。
「遂に来たな」
「ほなここからですね」
ハウオファが言ってきた。
ページ上へ戻る