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八条学園騒動記

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第六百三十一話 最後の最後はその七

「別の種類の害虫がな」
「出て来るね」
「そうなるからな」
 それでというのだ。
「いなくなることはな」
「ないね」
「ああ、それでドキュンもな」
「いなくならないね」
「ああ」
 こう言うのだった。
「本当に」
「それも世の中だね」
「完全に屑が消え去った世界なんてな」
「有り得ないね」
「人間だったらな」
 それならというのだ。
「もうな」
「清濁美醜あるからね」
「人間自体がそうならな」
「人間の社会もね」
 その人間達が形成する社会というものもというのだ。
「完全に奇麗にはね」
「ならなよな」
「だからドキュンもね」
 そう言われる者達もというのだ。
「やっぱりね」
「いるな」
「本当に減らせはしても」
「完全にいなくなることはな」
「ないね」
「それでこの学園にもな」
「変な奴がいて」
 そしてというのだ。
「そしてな」
「そうした奴はね」
「マークされている」
「そうなっているね」
「若しマークが外れたら」
 その時はというのだ。
「厄介だけれどな」
「マークはされてるね」
「テンボやジャッキーは騒動を起こすだけだ」
 クラスの自称名探偵二人はというのだ。
「それだけでな」
「二人はドキュンじゃないよ」
「ああ、しかしな」 
 それでもとうのだ。
「ドキュンはな」
「学校の中にもいるね」
「何処でもいる」
 場所に関わらずというのだ。
「そしてな」
「碌でもないことをするね」
「人が眉を顰める様なことをな」
 そうした行為をというのだ。
「平気でだ」
「するよね」
「むしろそんなことをすることをな」
 常識のある者が眉を顰めさせる様な行為をすることをというのだ、尚こうした行為は時代と場所で変わる。マチアはこの時代の連合の常識から話しているのだ。
「恰好いいとかな」
「思ってるよね」
「万引きとかいじめとかな」
「喧嘩とかね」
「そうしたことをな」
「そんな碌でもないことをしてね」
「恰好いいと思っている」
 マチアは全否定を込めて言った。
「誰もしないことする俺恰好いいとな」
「只の犯罪者なのにね」
「不良のファッション位ならいいがな」
 これ位ならというのだ。 
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