八条学園騒動記
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第六百三十一話 最後の最後はその八
「問題はだ」
「行動だよね」
「バイクを盗んでな」
「それで無免で乗ったりね」
「こうしたことはな」
「本当にドキュンだよね」
「そうした行為をすることはな」
まさにというのだ。
「馬鹿だけれどな」
「それをあえてするんだよね」
「だから余計にだ」
「ドキュンって呼ばれるね」
「自覚していない奴もいるけれどな」
「親がそうでね」
「親がドキュンならな」
それならというのだ。
「子供もな」
「そうだったりするよね」
「本当にな」
「あれだよね」
ここでマルコはこう言った。
「子供は親の背中を見て育つ」
「育てるのは親だからな」
「ドキュンが子供を育てるとな」
「ドキュンな子育てしか出来なくてね」
「子供もな」
「ドキュンになるね」
「馬鹿は感染するというがな」
マチアは唾棄する様に語った。
「人は影響を受ける」
「他の人のね」
「特に親からはな」
「だからだね」
「ああ、ドキュンが子供を育てるとな」
「子供もドキュンになるね」
「最悪子育てしないしな」
ドキュンと言われる者達はというのだ。
「自分達は遊んでな」
「そうした親いるよね」
「知り合いの親で家庭訪問で自分の子供は養子かと聞かれた奴がいるんだ」
「アルゼンチンの?」
「近所にな」
「ああ、今のお話だと」
マルコはわかったという顔で述べた。
「あれだね」
「わかるな」
「子育てしないから」
「血がつながっている様に見えなくてな」
そうした子育てをしていなくてというのだ。
「先生からな」
「養子かと聞かれたんだね」
「その親は育てないでな」
自分の子供をというのだ。
「代わりに親戚の人が育てていた」
「育ての親だね」
「幸いその人は無事に育って今は鱈いている」
「ドキュンにならなくてよかったね」
「その親はドキュンだったけれどな」
その親はというのだ。
「文字通りのな」
「そうだったんだね」
「近所でも文句ばかり言ってヒス起こして喚き散らすな」
「それで遊んでばかりの」
「何も知らないわかってないな」
「何の教育も受けていない様な」
「正真正銘のドキュンの母親だった」
性別のことも話した。
「それでその子供さんからも嫌われていた、けれどな」
「けれど?」
「その母親が甘やかした人はな」
「背中を見て育って」
「見事なだ」
マチアは皮肉を込めて語った。
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