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夢幻水滸伝

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第二百十三話 敢えてその海にその七

「難波とか日毬ちゃんまでとは言わんが」
「あの二人に近いだけの強さやからな」
「時魔術師や芸術家では無理や」
「残念やがな」
「そやから一騎打ちは避けるんや」 
 碧とのそれはとだ、リーも二人に話した。
「ええな」
「何があっても」
「そうすべきやな」
「決死隊は送っても」
 それでもというのだ。
「あの娘とは戦うな、というかシェリルさんを封じたら」
 リーと一騎打ちをしてというのだ、リーはこれからはじまる戦局を見据えながらそのうえで話した。
「オセアニア軍の采配は誰が執る」
「国木田さんや」
 リサールは鋭い目で答えた。
「あの人しかおらん」
「そやな」
「地の星、人の星でも采配を執れるが」
「それでもな」
「あの人はただ強いだけやない」
「軍を率いても強い」
「地下世界では猛将として知られてる」
 リサールはリーにこのことを話した。
「ただ個人で強いだけやない」
「采配も出来る」
「もっと言えば政も出来るし」
「星のモンだけある、しかし」
 それでもとだ、リーは話した。
「基本冒険者やからな」
「風来坊にこっちの世界にも関わって来る」
「そうした娘や、その国木田さんが采配を執るからな」
 それ故にというのだ。
「大戦艦に乗り込んでも」
「あの人と闘うことはないな」
「まずな」
「ほな決死隊は私が引き受けます」
 ここでテレサが名乗り出た。
「そうさせてもらいます」
「そうしてくれるか」
「アサシンですさかい」
 微かに笑って話した、この職業は暗殺を得意としている為隠密行動や素早い行動を得意としているのだ。
「そやから」
「ほな頼むわ、ただ大戦艦を破壊することはな」
「無理ですか」
「それは出来ん、あの戦艦の中は特別らしい」
「古代の技術で造られていて」
「絶対に沈まんとのことや」
「何があっても」
「例えエンジンを破壊しても」
 それでもというのだ。
「沈むことも爆発することもな」
「ないですか」
「その技術気になるが」 
 リーは鋭い目になり話した。
「しかし今はな」
「沈めることは無理ですか」
「そや、しかも大戦艦はあの娘が仲間になったら自分達の戦力になる」
 このことも話した。
「簡単には沈められんしな」
「そして沈めるべきでもない」
 スーンは確かな声で述べた。
「そういうことやな」
「出来るだけな」
「必要なら沈めるか」
「戦に勝つのが第一やからな」
「その為には沈めることもするか」
「しかし出来るだけな」
 リーはスーンに話した。
「今の私の考えやが」
「沈めんでいく」
「そうしていきたい、混乱させて」
 そうしてというのだ。 
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